【全文無料】【トピックス】「新スタジアム推進にかかわる記者会見」質疑応答

2023年10月07日 17時24分　
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タグ : 相田健太郎

－－屋根はすべてのスタンドに造るということになりますか?

屋根は基本的にはすべてのスタンドに付けていかなきゃいけないなと思っています。ただ、さっきもお見せしたように、形状で、「ここに付けることがなかなかできないね」というものがあれば、そこで考えなきゃいけないところではありますが、基本、すべて屋根は覆わなきゃいけないというものはあるとは思っています。

もう1個、たぶんこれはユアテックスタジアムとかでも課題にはなっていると思いますけども、スタンドの屋根を全部かけることで芝生の養生がやりづらくなったり、根付きが悪くなるとか、そういう問題が出ているので、じゃあそれは本当にいいのかというのも、これは（J）リーグとは話さなきゃいけないですけれども、「新しいところは全部屋根をかけてください」という、いまルールになってますから、それがそのままでいいのか。「違った形でこういう考え方をしているので」ということをお話をすれば、一部通すことはできるのか、といったことは考えていかなきゃなと思います。簡単に言うと、「事業」なので、ハコを造って終わりのことじゃないので、回すために一番有益な方法が何なのかを考えたうえで造っていくべきものかなとは思います。ただしルールもあるので、そこを守りながらどこまでできるかというのは交渉ごとかなと思っています。

－－そうすると、芝生の養生のヒートシステムというのは必須かなという感じですか?

おそらく必須になるとは思います。

－－いま「回していく」という話もありましたが、スタジアムの演出面であったり、劇場のようにという話がありましたが、わりと山形の人は県民性として派手なものとかは苦手分野というところがあると思いますが、それを恒常的に街づくりも含めて人の流れを作っていくということもイメージされていると思います。もっと県民に浸透させていくための仕掛けというところで想像されている部分もあると思うので、そこをお聞かせください。

－－すごくこういうお話をするときに、皆さん、クラブに対して興味を持っていただいているので、クラブがやっていることに対してすごくポジティブにお話しいただくことが多いんですが、サッカーを観に行きたいという人というのは、平均動員がいま8000人ちょっとで、山形県の人口が106万人いることを考えると、結局1%にも満たない人しか興味を持ってない。極論を思わないといけないと思っているんですね。なので、サッカーだけで呼べるのであれば、もう少し高飛車で入れるとラクだろうなと（笑）いうのはありますけれども、でも、当然そうではないですから、我々は誰かに来ていただくための複数のものをご用意しないといけないと思ってます。

それは、いまここのスタジアムでいろいろと興行させていただくなかで、スタッフ全員でいろんな仕掛けを考えたりだとか、いろんな見せ方を考えたりだとか、いろんなプロモーションをやったりだとかというのもすべて含めてそうなんですけれども、基本的に「浸透させるため」というよりは、主語が「サッカー」じゃなくても来れる場所にしないと、たぶんその場所は流行らないだろうなというふうには思っています。なので、「派手なホテルが造りたい」とか、「お金持ってる人じゃないと来れません」とか、そういうことじゃなくて、極端な話、じゃあ、学校終わりの高校生が遊びにくる場所として、スタジアムのところにある何かを求めて来てくれるということができれば、それはそれですごくいいことだと思いますし、そこに対して憧れがあって、県外にいた人たちが就職のために山形に戻ってきて、どこかの会社に入って、住むところがスタジアムの横です、というのも、ひとつのステータスじゃないですけども、そういうものになればいいと思いますし、全体的な「サッカー」という切り口だけじゃなくて、それ以外のものもいろいろ付けていくことはすごく重要だと思っています。

そのなかで、「サッカー、ちょっとたまには行こうか」と言ってくれる人が増えれば、それはすごくいいことだと思いますし、僕もいつも職員といろんな話をするなかで、「勝てば来ます」、そんなの当たり前なんですよね。「だったら、強いチームに行ってください」でしかないです。勝てなくても人を呼べるチームだから魅力ができるし、勝ったときにさらにそのエネルギーが強くなるものだと思っているので、勝てなくても、「アイツら、こういうことやってるから行ってみよう」と思ってもらえるものを、いまは試合のときだけですけども、極論、それが365日、準備できるような状況ができれば、もっとそういう部分というのは浸透するんじゃないかなと思います。

よく「ショッピングモールを併設すればいい。それで人が来るんだよ」とおっしゃる方がいるんですけど、それは違うと思っていて、お買い物をする人はお買い物が目的なので、お買い物をしたら帰る。サッカーを観ることはたぶんないです。でもサッカーを観る人が、お買い物をして帰ることは絶対あると思います。だから、「サッカー」が主語になるために、新しいものを造ったあと、我々がどういう努力をするかというのが一番重要なことなんじゃないのかなとは思ってます。

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