Dio-maga(ディオマガ)

【全文無料】【トピックス】「新スタジアム推進にかかわる記者会見」質疑応答

--所有者が決まっていないということでしたが、いつまでに決めたいと考えていますか?

当然、早ければ早いほうがいいと思ってます。当然、お話をしていくなかで、自治体さんは自治体さんの事情があると思いますし、いろんな事情が当然あるなかで、その話はずーっと、場所が決まってからもやってきましたが、一番よくないのは、無理やり納得して、嫌々やる、みたいなことだけは避けたい。できるだけここは時間をかけて、納得していただけるようにしたいんですが、たとえば、「補助金の申請のタイミングがここなので、ここまでにやりたい」みたいなものは持ってます。いろんな補助金があるなかでですけれども。そこはちょっと考えながらになりますが、目標としては、できれば年度内ぐらいに収まりたいなとは思ってはいますけれども、それはもう我々の一方的な思いですので。自治体さんとしては、「いやいや、もうちょっと時間をかけようよ」というのがあるかもしれない。ただ、さっきもお話ししましたように、スケジュールをある程度決めたなかで動いていかないと動けなくなってしまうのと、ちょっと言い方がグロテスクかもしれないですが、「取れるものが取れなくなってしまう」というものがあると思います。

いま、我々だけでなく、隣の秋田県で、ブラウブリッツ秋田さんのプロジェクトが粛々と動いているとか、関東圏、J1のクラブでも、スタジアムを新しく造るというプロジェクトが動き始めます、ということを発表されてたりだとか、そういうこともありますので、やっぱり、ひとつの「山形県」という地域で、どこよりも早く、しっかりとインパクトの作れるものを出すことによって、県内外からもそうですし、海外も含めていろんなお話をしていただけるような状況を取るには、「ワン・オブ・ゼム」になるよりは「オンリーワン」をやったほうがずっといいと思いますから、「早く決めましょう」というのは、当然、我々のほうからお話をさせていただいている状況です。

--年度内というのは、いろんなことを考えたうえでの会社側の立場ということでいいですか?

我々の希望です。

--自治体、もしくは民間企業と協議を進めているということはどうですか?

協議は全然してます。

--完成は27年4月ということですが、それはスタジアム単体ということなのか…。

そうです。最低限、スタジアムだけでもそのタイミングで動かしたいなとは思っていますが、それを造ったら「はい、おしまい」という気はさらさらないので、もしかしたら、天童南駅までの幅で、「何かもっとこういうことができるかもね」というのもそうですし、それはほんと、地域の皆さんとお話しながらだと思いますが、そういうことはあるんじゃないかなとは思っています。ひょっとしたら、「南側をこうしましょう」とか、「北側をこうしましょう」とか、「西はこうしましょう」みたいなのはあるとは思ってますが、現段階で何か決まっているわけではないので、そこは言及はしないんですけれども。

--いまの周辺のところでは、ショッピングセンターであったり、ホテルや住居みたいなものについては、パートナー候補のような企業との交渉や協議が進んでいるということですか?

「可能性がないからお話していることはない」という言い方でもいいですか? 当然、「どこ」とかいうよりは、いろいろお話をしてますし、いただいてます、というのがあるなかで決めていることだと思ってますので、それがゼロじゃないということはお伝えできることかなあとは思います。ただ、敷地の面積がだいたい決まっていて、そのなかでやっていくことなので、当然、そこをどこまで広げるかというのはまた自治体とのご相談だったり、ひょっとしたら、組むところとどういうやり方があるのかという考え方をしなきゃいけないところだと思うんですが、現段階で明確に「ここと話をしていて、もう決まります」ということは、ちょっと言いづらいところはあるかなという感じです。ただ、そのお話をいただいたり、ご関心を持っていただいているところはあります、というのがいまの状況です。

--今回は「ボールパーク」というのは指向性としてはあると思うんですけど、国内でいうとエスコンフィールドというのが参考になる、と。

そうですね。行った方もいらっしゃると思うんですが、関係者というか、こういう業界で働いている人間としては、そこにお伺いしたときにすごく思ったのは、スタジアムとかアリーナを造るといううえで、本当に新しい時代というか、新しいステージに入ったんだなというのを、正直、ものすごく実感してます。なので、今後やるとしたら、あれをやらないとたぶん意味がないと思いますし、あれをしなければ、ただのハコを造って終わることになっちゃうんじゃないのかなと思ってます。

--予定地が決まってから若干時間が空きましたが、この間、どういったところに調整をしたために時間がかかったのでしょうか?

結局ですね、場所が決まり、どういう組織で、どういうふうに動くのが一番いいのかだとか、どういう伝え方をどこにしたほうが話の通りがいいんだろうかというのは、県・市含め、新スタジアムもそうですし、スタジアム事業会社もそうですし、もうずーっと皆さんとお話をしてきた形です。で、いまようやくいろんなものが整理されてこのような状態になったので、じゃあ、いままでやってきた人は関係ないかというとそういうことではなくて、皆さん、ご納得いただいて、この状態を作らせていただいて、しっかり後ろから押していただいているということもあり、我々としては、「じゃあ、やらせていただきます」という形になったんです。詳細は言えないので申し訳ないんですけれども、そういった部分というのは、すごくお話を重ねていたところはあります。

--構想のなかで、スタジアムの横に広い、違うスペースを作ってというのは、現時点ではやりたい、ということですか?

そうですね、すごくやりたいことです。どうしても、(スタジアムを)駐車場の中に造らせていただくので、駐車場をご利用する方がなるべく車を駐めれるようにすることを考えていくと、いま我々がスタジアムの正面でやっているようなことというのは、やれることとやれないことが当然出てくると思います。スタジアムを置く場所を、「このへんがいいな」と言っているのも、いまの公園の中とどうやったら連動させるかといったことを考えれば、多く場所を使うとか、そういうことを考えると、あのへんにできれば、すごく我々としてはいろいろ考えやすいなというふうに思ってますので、芝生のスペースとかピッチの上が使えないときのことも含めて、いろいろできることを考えれば、ぜひやらなければいけないことだと考えています。

--スタジアムの建設基準についてですが、先ほど、J1のクラブライセンスというお話はありましたけれども、AFCの(ACL)クラブライセンスに関してはいかがですか? 5000席以上の背もたれの個席が必要だと思いますが。

背もたれは必要だと思います。基本的に背もたれがない座席が置いてあることを、よしと思うか、思わないかだと思うんですど、簡単な話なんですけど、背もたれがないと、カップホルダーが設置できないとか、そういうのも不便だなあと思ったりするので、僕は背もたれがあったほうがいいと思いますし、いまもお話あったように、AFCの基準ということを考えたら、最低5000席はそうしないといけないんですけど、基本は全部そうしないんじゃないのかなとは思ってます。

ただ、サポーターの皆さんが陣取るような場所、そこに椅子を置くことが果たしてどこまでいいんだろうとか、柏のスタジアム(三協フロンテア柏スタジアム)なんかもそうですが、立ち席であれだけ皆さん、一体感持って応援しているようなところを見ると、ああ、そういう形のほうがいいのかなとも思いますし、たとえば、僕が実際に見に行ったミネアポリスのスタジアム(アリアンツフィールド)なんかは、ホームのゴール裏は全部立ち型の柵だけでやっているような形だったので、そういう考え方もあるんだなとは思ってはいますが、基本、座って観るものですので、そこの快適性は追求するべきだとは思っています。

--今回、スケジュールが発表されて、4月までにはコンペを行なって事業者を決めるというところが出てきましたが、根本として、スタジアムを建てるということは、よほどのことがない限り決まったという言い方で大丈夫ですか?

スタジアムは造ります。

--決定で?

はい。ここまで話して「やりません」というのはないです。

--なかなか決定的な言葉がいただけなかったので、建つことが決まったのかどうかと。

あ、そういうことですね。今日、皆さんをお呼びしている部分でいうと、造ることを前提にしてお話しているので、そう思っていただいていいです。

--27年完成ということであと3年半ぐらいですが、企業を引っ張っていくうえで、リーダーが必要というお話もありましたが、別に事業主体を作るという考えはあるのでしょうか。

簡単に言うと、さっきもご質問があったように、1年半ぐらい、何もしてなかったわけではなくて、いまお話があったようなところも含めて、誰とどういう形を想定していかなきゃいけないだろうか、みたいな話は並行してずっとしてきていますので、じゃあ27年の7月と言ったときに、もうこれは本当に最短距離なんですけれども、実施設計が入って、いま基本と実施と同時にやることって全然ありますので、そういうことをやりながら申請をして、ここは法の部分なので6ヶ月どうしてもかかってしまうので、6ヶ月間。それは「いいですよ」っていうのが下りてから、実際、物理的に建設を始めますとなったときに、雪の問題とかもあると思いますから、雪がなくなってから動きましょうとかになってくると、そのへんというのは時間をどうしましょうかというのは考えていかなければいけないのがまず1個。

もうひとつ、我々サッカークラブがスタジアム1個自分たちで造って、自分たちで回していくのは、いまの仕事にプラスしてそれをやるというのは、到底無理です。なので、別の事業体を作らなきゃいけないなと思っています。それは、我々のなかだけでやることではなくて、一緒に入っていただきたい業種だったり、代替事業だったり、そこを考えたときに、どことお話しするのがいいんだろうということで、いろいろとずっと動いているというのはあります。いま答えられのはそこまでかなと思います。

--(別の事業体は)いつ頃できますか?

いつ頃というのは、すみません。これ、僕が「こうします!」っていうのを、ここでパンと言えないのはご理解いただきたんですけど、一応、ただの代表取締役なので。取締役会もちゃんと経たうえでそういうお話をしなきゃいけないんですけれども、ただ、すごい遠い時期ではないと思います。なるべく今日、「お答えできません」というものを潰していかなきゃいけないことなので、そこはそんなに時間をかけながらやることではないと思っています。当然、進捗があれば皆さまにお伝えしなきゃいけないと思いますし、そういうことを考えていかなきゃいけないと思ってますので、できれば本当に早い時期で。やらなきゃいけないことなので。

--新会社ということですね。

新会社…新団体なのか、新会社なのか。まあ、会社でしょうね。

--先ほど見せていただいた経済効果についてですが、こちらの資料は平成31年のままで、スタジアムを建設することで230億円ということでしたが、今回、新しい形態になるということで、あらためてどのぐらいになるかということはまだわかってないでしょうか?

結局、いまずっとお話してきたロジックが正しいかどうかになるんですけど、約25%、まず物価高によって上がってますってことを考えれば、当然、そこはそれぐらい上がってくるものだと思っています。そのなかに、ただスタジアムに来る方が、10年間の金額になるんですけど、スタジアムを利用したり、それだけの金額の効果で、年間77億ぐらいで出してるはずなんですね。そこは当然上がってくると思いますから、10年間で77億なので、年間7.7億のところは、当然増えてくると思っています。ただ、正直、これは場所を決めるときに作るようなものなので、これがもともと基準としてあったなかで動いていくというのはあります。で、あらためて、何らか発表しなきゃいけないタイミングが出てくると思いますけども、そこはこれから調査の必要があればやっていこうかなと思っています。

--いまのスタジアムは陸上などでも使っていって、新しいところでは球技をやるという、分けるイメージですか?

そうなるとは思います。ただ、例えばなんですけど、(新スタジアムの)芝生の根付きが悪くて養生が酷いからこっちを使えるときがあるのかなというときに、いろんなところの調整がついて、ここ(NDスタ)を使おうということがあるかもしれませんし、何とも言えませんが、でも基本的には、新しいところではサッカーはじめ球技をやって、こちら(NDスタ)は陸上の皆さんが使ってというのが正しい姿だと思います。

(編集・写真=佐藤円)

前のページ

1 2 3 4 5
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ