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【全文無料】【トピックス】「新スタジアム推進にかかわる記者会見」質疑応答

10月6日に行われた「新スタジアム推進にかかわる記者会見」、その質疑応答のほぼ全文をお送りする。

--スタジアムというのは、どういった場であるという思いがあり、社長にとって、スタジアムの原点というのはどういったところがあるのでしょうか。

僕にとって、という言い方になると、僕は最初は日本に生まれ、育ったところは海外もあるんですけれども、行った先々でもそうなんですが、基本、街とスポーツの施設がくっついて何かが行われるなんてことは毛頭思っていませんでした。ただ、社会に出て、いろんな取り組みをしている方が増えていって、特に刺激を受けたのは、もともと楽天イーグルスにたときに、アメリカに何回かメジャーリーグのスタジアムを見にいきましたけれども、スポーツをする場を中心に街ができていく。また、それを中心にいろんな経済が動いていくこと。そういったものに対して貢献ができるものなんだなというのは、すごく身をもって感じた次第ですので、どちらかというと、「サッカーをやる場所」というのは今回、毛頭考えてません。人が集い、日常がしっかりできるような場をスタジアムに作っていかないとダメなんじゃないかというのが、個人的には思っていることです。

--先ほど、Jリーグからの改善事項ということであったかと思いますが、あらためてどういった課題があって、今回の計画でどういったところを変えているか。先ほどは屋根ということもありましたが、複数ありましたら教えてください。

基本的に、一番は屋根の充足率が足りませんということは言われています。最低でも3分の1以上、屋根がないといけないんですね。当然なんですけども、それを付けるためにいくら必要なのかということをいろいろ調べていくと、これはコロナの前になりますが、40億(円)とか、結構な金額かかるんですね。当時で言えば、そこももう30~40億足せば新しいスタジアムができてしまうじゃないかというような金額になってきますので、新しいのを造ったほうがいいねというのが基本的な考え方でありました。

ここ(NDスタ)に屋根を付けたとしても、風雪の被害というか、そういったものが入ってくるのはこれは間違いないことですし、もうひとつは、山形県のなかに、大きな陸上の大会ができる場がここしかないというのが、やっぱりそれはそれで問題だと思っています。我々がいまここを優先で使わせていただいている事実はありますが、陸上の皆さんも同じスポーツをやっている方々ですし、可能であれば、自由奔放に、何も考えず槍を投げたり、砲丸を落としたりもそうですし、芝生の上をスパイク脱いで走り回ったりもしたいと思います。いろんなことを考えられると思います。もしかしたらラグビーとかだって、ここでできるかもしれないと思うんですね。2万人入れるハコって、山形県でここしかないわけですよ。なので、圧倒的にいま施設が足りないというのも事実、あると思うんです。

じゃあ、それを県が造ればいいというのも、僕はちょっと違うと思っていて、県が造ると、いまみたいなお話というのは、なかなか僕、難しいと思うんですね。当然、多くの方々に配慮しなきゃいけない。県が造ると、当然多くの方々に使っていただくために使用料を安くしなければいけない。それはいわゆる県民の方々が払っているお金を、負担をさせてしまっているということになりますから。民間が造れるパワーがあり、自治体とお話をし、そのやり方が構築できるのであれば、その形を探っていくことは民間の企業が考えるひとつのやり方としてはやらなきゃいけないことかなと思っています。

Jリーグから遠くなっちゃいましたけど、Jリーグから言われているのは、屋根の充足率が足りません、と。もうひとつは、まだどうなるかわかりませんが、我々が冬場に試合をしなきゃいけない状況が出てきた場合、それに耐えられる、お客さまをお呼びして観ていただく環境があるか、ないかで言ったら、ない。それを考えたら、やらなきゃいけないということが当然になってくると思います。

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