【無料掲載】2016Jリーグファーストステージ第9節・名古屋グランパス戦[ミハイロ・ペトロヴィッチ監督][監督コメント]

○ミハイロ・ペトロヴィッチ監督
チームが勝利した後の会見というのは、非常に気分がいいです。勝利した後はサッカーで仕事をする者にとって楽しみです。もちろんいい時もあれば、悪い時もありますけど。

今日は強風の影響で難しいゲームになりました。我々の狙いとして、サイドチェンジやビルドアップから相手のDFラインの裏へ一発で出す長いボールを入れるような攻撃があるので、強風の影響を受けてしまうと、それらの精度を欠いてしまうことはあろうだろうと。風は常に吹いているわけではありませんし、上空と地上で風の強さも違いますから、やりにくかったと思います。そういう状況でしたが、選手たちは立ち上がりから非常にいいゲームの入りをしてくれました。特に遠藤から武藤への長いボールが一発で入った場面が2回ありましたが、その時点で我々がリードしてもおかしくないチャンスだったと思います。ただ、その後もチャンスを作ってリードできたことはよかったです。

1-0でリードしたあと、もう一回、100パーセント決定的なシーンがありましたが、それを決め切れない間に、選手たちに若干緩みが出た時間帯が前半の終わりにありました。そんななかで、相手の一発のシュートで1-1に追いつかれてしまうというまずい展開になってしまいました。リードした後、2点目を取るチャンスがありながら決められず、相手の一発のシュートで得点されてしまうことは、サッカーの世界ではよくあることです。選手たちは少し、何かしら緩くなっている部分を感じました。

ハーフタイムに話したのは、後半はより圧力をかけて、得点する強い気持ちを持って取り組むようにということです。名古屋は極端に守備を固めてくるような相手ではありませんでしたし、時として前からプレッシャーをかけてくるチームでしたので、そういったプレッシャーに怖がることなく、しっかりとボールをつなぐなかで、相手の空けてくれるスペースをついていこうと話をしました。後半は狙い通りの戦いができたと思います。

今日は我々にとって非常に危険なゲームでした。先週は連戦のなかで非常にいい結果を出しました。そのことでチームは多くの賞賛を得ました。しかし、多く賞賛を受けたことで選手たちの気持ちに緩みが生まれてはいけないと話しました。選手たちはこの試合で、非常に高く集中し、緊張感を持って、相手を絶対に打ち負かすという強い気持ちを持って取り組んでくれたと思います。厳しい連戦でいい結果が出た後に、選手たちの気持ちが緩んでしまい、負けてしまうことはよくあることです。しかし、選手たちはそういう部分を見せず、今日の試合も結果を出してくれた、そこは褒めたいと思います。

ただ、サッカーは過去の結果では生きられないスポーツです。今日のゲーム、もう名古屋戦は終わっています。我々は次のゲームに向かっていかなければいけません。

次のページ

1 2
« 次の記事
前の記事 »