【無料記事】2016ACLグループリーグ第5節・シドニーFCvs浦和レッズ[ミハイロ・ペトロヴィッチ監督、槙野智章選手]試合前日記者会見

ミハイロ・ペトロヴィッチ監督

「まず、皆さんにこんにちはと言いたい。日本から来られた報道の皆様、お疲れ様です。私は腰の問題で杖をついていますけども、オーストラリアの皆様はどうしたのかなと思うでしょうが、少し腰を悪くしているだけで、監督としての仕事には問題はありませんので、ご心配なく。選手は走り、戦わねばならないけども、監督は考えなければならない。私は20年間現役で走ってきたので、監督になった今はもう、走る必要はないでしょう。

冗談はここまでにして、シドニーはACL初戦で我々に敗戦してから3連勝し、良い結果を残している。我々との対戦でも彼らは強いチームだと思っていて、明日の試合は難しいものになると予測している。相手のシドニーは3連勝でほぼグループステージ突破を決めた状況だが、我々はまだそれを決めるにはポイントが必要になる。だからこそ、明日のゲームでは勝利を目指して戦いたい。ご承知の通り、日本の熊本で大きな地震が発生してたくさんの方が亡くなり、たくさんの方がいまだ避難している。良い試合をして勝利することで少しでも勇気と希望を持ってくれるように、少しでも日本の皆さんに明るいニュースを届けたいと思う」

 

槙野智章選手

「日本のメディアの皆さん、こんにちは。今日は僕が会見に出席します。オーストラリアのメディアの皆さん、こんにちは。背番号5の槙野です。オーストラリアに来たのは5回目ですが、シドニーに来たのは初めてです。初めてこのスタジアムに来ましたが、綺麗な街で、良いスタジアムだと思います。明日はこの街よりも素晴らしいゲームをして、オーストラリアの皆さんに浦和レッズというチームが素晴らしいことを知ってもらいたいと思います」

 

 

Q シドニーは初戦の浦和戦に負けてから3連勝している。その要因はどこにあると考えるか。

 

ペトロヴィッチ監督「まずはシドニーが非常に強いチームであること。シドニーは我々に負けましたが、試合の中で得点してもおかしくない場面がいくつかあった。その後のシドニーの試合は映像でチェックしているが、良いゲームをしながら勝利を収めていた。強いチームであることは間違いないが、このグループステージは力が拮抗している。広州恒大は最も大きな投資をしてグループリーグを突破すると思われていた。しかし今はシドニーがトップにいる。グループリーグの4チームのうち、3チームに優勝経験がある。だからこそ細かい部分が影響している。運も含まれるだろう。強いチーム同士の対戦が細かい部分、ミスなどで結果となって表れる。

シドニーは国内リーグでは残念ながら6位以内に入れなかった。もしかしたらリーグ戦、ACLでどのようにターンオーバーするか、どこに比重を置くか、シドニーは少しACLに比重を置いていたのかもしれない。ACLは移動の負担もある。ただ、シドニーについてはあなたのほうがよく分かっているのかもしれない。

 

Q  グループステージのチーム差がないということだが、広州恒大に勝ったことは自信を持って良いのでは。

ペトロヴィッチ監督「シドニーも勝ちましたよね。シドニーもチームとして如何に勝利するかで戦った。我々もそうだ。広州のようなスターがおらず投資もできない。努力で、チームワークで勝利できた。それは自信になりますし、お金ですべてを解決することはできないというのは、サッカーにとって良いことだと思っている」

 

Q  オーストラリア代表がアジアカップで優勝したことは、オーストラリアサッカー全体に何か影響を与えているのでしょうか。

ペトロヴィッチ監督「メディアの世界は男性が多いが、あなたのような素敵な女性に質問していただいて大変嬉しい。もしかしたら私のような年寄りではなく、槙野のような若い選手に質問したほうが楽しいかも。オーストラリアはラグビーが国民に人気があり、ナンバーワンスポーツ。日本も同じような状況で野球が一番人気だ。オーストラリア代表がアジアカップで勝ったことは影響がある。しかし、その国のナンバーワンスポーツと肩を並べるのは簡単なことではない」

 

Q 昨日このスタジアムでラグビーの試合があって、ピッチ状況が悪いとのことですが、その中で気をつけるべき点は。

 

ペトロヴィッチ監督「明日我々がラグビーの試合にすれば問題はないでしょう。ゴールはまだそのままになっていますか? 今日ラグビーのトレーニングをして、明日ラグビーをすれば、このピッチでも問題はないでしょう。」

 

槙野選手「一番驚いたのは、ミシャの答えにオーストラリア人は笑っていたのに、日本人記者は笑っていなかったことです(笑)」

 

Q 槙野選手はAリーグでプレーしようと思ったことはありますか?

「カズさん(三浦知良)がシドニーFCで戦い、僕がかつて一緒にプレーした選手(高萩洋次郎)がワンダラーズでプレーしたりもしました。でも、今のところまだ、僕の所にオファーは来ていません(笑)」

 

 

 

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