勝ちを逃した要因はシンプル 今後へ考えたい交代と変化【轡田哲朗レッズレビュー/ルヴァン杯清水戦】
(Report by 轡田哲朗)
牲川が予告通りのスタメン起用
浦和レッズは3月26日のルヴァンカップ第2戦、清水エスパルス戦に1-1で引き分けた。試合を見れば間違いなく「もったいない」のワードが出てくる引き分けで、マチェイ・スコルジャ監督以下、キャプテンの酒井宏樹らの選手たちも話していたように、前半のうちに得点を重ねておくべき試合内容を1点で終えたことが悪い結果を招いたと言えるだろう。
マチェイさんが予告していた通りにGKは牲川歩見がスタメン起用された。普段なら21歳以下(今季は2002年以降生まれ)の選手が最低1人スタメンに起用されなければいけない規約のある大会だが、浦和はこの期間に鈴木彩艶がU-22日本代表に選出されていたことで、この清水戦に関しては免除された。そのため、この日のスタメン11人は全員が22歳以上の選手だったがルールの上で問題ない。全体の並びを見ても、このゲームに少なからず現状で計算できるエネルギーを割いて勝ち点3を取りにいったのは明らかだろう。
清水は全体的にリーグ戦に出場機会が少ない選手がメンバーに並んだという話があったが、年齢的なところで言うと20代後半から30代のすでにプロとして実績を持っている選手が多かったので、彼らがどのような中期ビジョンで選手起用を考えているかは別にして、仮に試合から少し離れていても精神的な落ち着きをひどく欠くようなことはないメンバーだったようには思う。
課題は「チャンス」と「決定機」の間にあるか
試合は分かりやすく清水は4-4-2型のブロックからプレスをスタートして、浦和は清水の1列目の守備を簡単に攻略していくことになった。浦和は岩尾憲と伊藤敦樹のダブルボランチが2トップの間、両脇の3か所を状況次第でシェアしながら、簡単に突破していく。何らかの状況で清水と人数が勝ちあった時も、牲川を使いながら目先を変えた。沖縄県トレーニングキャンプのトレーニングマッチで、彼はビルドアップのところのミスで失点に絡む姿があった。そのため、牲川が足でボールを多く触る展開がどうかなという不安感を私は勝手に持っていたが、それを払しょくしてくれるのに十分なプレーだった。この要素が最大の長所というプレーヤーではないだろうけど、雨の中の試合で滑りやすいピッチを1試合これだけ上手くさばいたことを見れば、今後の試合に出た時も周囲の選手は何の不安もなく彼を使ってボールを動かせるだろう。その意味でも、後半のファインセーブのみならず牲川はいいアピールをしたと思う。
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