浦レポ by 浦和フットボール通信

両指揮官の駆け引きもあったゲーム サイドバックの内側を取ったゴール【轡田哲朗レッズレビュー/J第22節清水戦】

(Report by 轡田哲朗)

チームの中央が固定されはじめたメンバー

浦和レッズは16日のリーグ第22節、アウェーでの清水エスパルス戦に勝利した。この日は激しい雨の予報が出ていて、試合中も強い雨が来る時間帯と小康状態になる時間帯を繰り返すような天候だった。Jリーグの中でも良好なことで知られる日本平スタジアムのピッチがその降水量を受け止めてくれたので、水たまりができるようなことはなく普通に雨の中で試合をしたという程度のことで済んだと言える。また、そうした滑りやすくなってボールスピードの上がる状態をコントロールできるかという側面もあったが、そこに関しても問題を抱えることはなく90分を終えられた。そこには下の状態の良さは要素としてありそうで、同じ雨の中で試合をするにしてもこのスタジアムだったのは助かったという感覚もある。

浦和は左サイドを明本考浩と関根貴大の構成にして、大畑歩夢と大久保智明が外れた。もしかしたら天候のことを少し考慮した部分はあるかもしれないし、トレーニングでのプレーやコンディションの問題があったのかもしれない。何しろ、数えるほどしかトレーニングが公開されていない中では、そういうことは分からない。リカルド・ロドリゲス監督はそういう情報が出るのを嫌がりそうなので、そこは何とも言えない。

浦和はダブルボランチとセンターバックがかなり固定されてきているので、このスタメン変更でもそうだったように両サイドのところだけ変化を加える状態になっている。その辺はリカさんが試合後会見で岩尾憲の話題になった時に「この試合の流れを見るとカギとなってくるのはサイドでの攻防だったので、そこだけを修正していきながら、真ん中の岩尾と伊藤に関しては良いプレーが継続してできていたので触れることなく、使い続けた」と話していたように、今はチームのやっている方向性とキャラクターが合致しているところがある。岩尾のところは状態次第で平野佑一が入ることもありそうだが、伊藤敦樹のところは柴戸海かと言われると、今の役割では違いそうな気がする。その辺は今後また見ていきたい。

どこに立つかの次にある、誰が立つか

最初に浦和のポゼッションで、配置と役割のところを見ていきたい。清水は相手ボール時に4-4-2で構えるタイプだったので、浦和は3-1-5-1のような感じで間に挟まっていった。この時に、後ろの3枚とその前に立つ1枚を誰がやるかというところで、岩尾が試合後に少し話をしていた。

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