独特なビルドアップでハイプレスが無効化される【#明治安田生命J2リーグ】第41節 2◯1 #ザスパクサツ群馬|#ジェフユナイテッド千葉
●難敵を下してプレーオフへ
難しい試合でした。64分にCKから先制を許しましたが、77分の田中 和樹のゴールで1-1に。決着をつけたのは89分、呉屋 大翔のPKでした。
全体的には千葉がボールを支配して攻め込み、より多くのチャンスを作っていたので苦戦というには当たらないかもしれません。ただ、かなりやりにくい相手だったのではないでしょうか。その大きな理由は千葉のハイプレスが無効化されていたからです。
群馬のビルドアップは独特でした。同じものを見た記憶がありません。低い位置でDF3人が近づいて横並びになり、ボランチ2人がこの3人に近づいて5人で千葉の2トップを囲むようなポジションを取ります。そうしてショートパスを出し入れして千葉の2トップの足を止め、あとはサイドハーフを引きつけるかボランチをつり出すかで空いたスペースへパスを通して前進します。(図1)
プレミアリーグのブライトンに似た組み立てでしたね。リスキーではありますが、狙い通りに前進できればそのままカウンターアタックにつながります。特に人数的に多くなる群馬の右、千葉の左サイドへの展開は脅威になりました。後半にドゥドゥと田中のサイドを入れ替えたのは、おそらくそのためでしょう。
ハイプレスでリズムを作っていく千葉にとって、それが効かない、むしろハイプレスがリスクになるという点で非常に相性の悪い相手だったと思います。ただ、千葉のビルドアップに対して群馬がリトリートして守る選択だったので、難なく敵陣へボールを運べました。押し込む時間も多く、それが最終的に得点差につながった気がします。
ともあれ、この勝利でプレーオフ進出が決定。いよいよJ1復帰へ向けての試合に臨むことになります。
●やりにくいけど押し気味
千葉の先発はトップが呉屋から小森 飛絢に代わっただけのメンバー。試合の進め方も変わりません。ただ、今回は相手の様子が違っていました。
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