浦レポ by 浦和フットボール通信

地元凱旋の安藤梢選手が2ゴールの大活躍!年齢はただの数字だということを証明する【皇后杯準々決勝/千葉L戦】

(Report by 石田達也)

公式戦2戦4発の安藤梢選手の活躍で準決勝進出

「千葉Lは皇后杯で特に強く、何を仕掛けてくるかわからないし、千葉玲海菜選手が海外に移籍したので、千葉Lの選手は一層団結してくることも考えていました。前節はいいゲームができましたが、また一からやっていこうと選手たちが高い集中力を持ってやってくれた。ベンチの方が1点がなかなか来なくてドキドキしたが、選手は落ち着いてプレーして、今日は本当にいいゲームだった」と試合後、楠瀬直木監督は話した。

14日、皇后杯JFA第45回全日本女子サッカー選手権大会準々決勝がカンセキスタジアムとちぎ(栃木県)で行われ、三菱重工浦和レッズレディースはジェフユナイテッド市原・千葉レディースを2-0で下した。

今季の対戦成績で言えばカップ戦では2-2、リーグ戦では2-0で1勝1分。千葉Lの持ち味と言えば堅い守備からのカウンターだったが、新たに加わったスペイン人のイスマエル・オルトゥーニョ・カスティージョ ヘッドコーチのもと、ポゼッションと状況判断にこだわるサッカーが浸透し、いつもの千葉Lではなく少々厄介な相手でもあった。

試合は第1試合の日テレ・東京ベルディベレーザ対ASエルフェン埼玉が延長戦(1-0)となったため試合は当初の予定より30分遅れでスタート。ベンチ前では選手、スタッフ、監督やコーチらが円陣を組みピッチに散らばる。

試合の立ち上がりは、両者のテンションも高く一進一退の攻防となる。10分、左サイドの連係から崩すと猶本光選手がシュートを放つが惜しくも枠を捉え切れない。千葉Lはボールサイドに寄る傾向があるため左サイドで作り、右サイドへと大きく展開し清家貴子選手の推進力で千葉L陣地に侵入。27分にはコーナーキックのこぼれ球を水谷有希選手が左足ダイレクトで合わせた鋭いシュートは相手キーパーにファインセーブで阻止される。膠着状態が続く中、チームに貴重な先制点をもたらしたのが安藤梢選手だった。42分、池田咲紀子選手のロングボールを菅澤優衣香選手が競り勝ち、ゴール前にそらすと安藤選手がスプリント。冷静に左足でゴールへと流し込んだ。頼れる経験豊富な選手だけに一瞬の隙を見逃さない形となった。

1-0でハーフタイムを迎えると、千葉Lの三上尚子監督は、1点のビハインドを取り返すたにギアを一段上げる指示を送るが、浦和がさらにギアを上げたことでセカンドボールを前に運ばせてもらえず攻撃を封じ込まれる。「相手の球際がさらに強くなり、浦和の方が1枚も2枚も上手で1点を返せずに、最初の1点の重みがあったと思います」(三上監督)。

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