浦レポ by 浦和フットボール通信

日程を乗り越えた勝利と、調子の良さを個々に感じさせた選手たち【轡田哲朗レッズレビュー/J第25節 湘南戦】

(Report by 轡田哲朗)

中2日を交代も駆使して乗り越えたゲーム

浦和レッズは8月25日にリーグ戦の25試合目で湘南ベルマーレに勝利した。不可思議な日程で中2日の試合をすることになったが、勝ち点3で乗り越えたことは素晴らしかった。残り試合数や観念的な話ではなく、単純にフィジカルコンディションの部分で試合内容を求めるべきタイミングではなかったことからも、ゴールした後にうまくスローダウンさせて吸収したことも含めて勝利に対して現実的なプレーだったように思える。それがチャレンジンな試合を期待してスタジアムに来たかもしれない人を満足させるものになったのかどうかは舞台設定の問題だろう。

浦和は22日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2023-24プレーオフでアレクサンダー・ショルツ、岩尾憲、ホセ・カンテの3人が試合を飛ばすことができたので、前線、中盤、後方と3ラインのそれぞれにこのゲームで核になるべきところができた。とはいえ、全体的には途中交代を駆使して選手を回しながら乗り越えなければいけない試合になることは予想されていた。

湘南は5人のラインの前に五角形が乗っかる彼らにとって定番のシステムだった。リーグ戦の順位表を見ればゴールと勝ち点が欲しいのは間違いなかったとは思われるが、彼らにとって満足のいく圧力を浦和に掛けられたのかは分からない。ただ、2020年に浦和が「3年計画」を打ち出してチームの方向性を変化させたところを起点にして、この試合の前まで11試合のうち6試合がスコアレスドロー、湘南のホームゲームでは4試合連続0-0で終わっていた。

大久保や小泉の上半身に見る調子の良さ

立ち上がりは少し湘南が勢いを出したけれども、そこまで大きな脅威はなかった。このゲームで目に付いたのは大久保智明、小泉佳穂、カンテの調子が上がってきている部分で、ちょっとした体の動きからもそれを感じさせるところがあった。

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