浦レポ by 浦和フットボール通信

ゴチャつきとリカ監督の修正、得点を奪うために必要な「杉本の後ろ」【轡田哲朗レッズレビュー/ルヴァン杯湘南戦】

(Report by 轡田哲朗)

いい意味で鈍感にやってくれるリカ監督

浦和レッズは2日のルヴァン杯開幕戦、湘南ベルマーレ戦を敵地で0-0と引き分けた。リカルド・ロドリゲス監督は、2月27日のリーグ開幕戦FC東京戦から10人のスタメン入れ替えをしたわけで、中2日とは言え、思い切ったなという印象だった。また、唯一の連続スタメンだった槙野智章と岩波拓也はハーフタイムで入れ替わったけれども、前半の半ばあたりから岩波だけ少しずつ準備をしていたし、ハーフタイムでは岩波だけ別行動のアップだったから、これは予定された交代だろう。リカ監督は「こういった大会は若手の選手などが経験を積めるいい機会だと思っています」という話をしていて、ヨーロッパ的な国内カップ戦の扱いを考えるタイプだと伺われる。

なにしろ、このメンバーは18歳世代が3人に19歳世代が1人。大卒ルーキーの大久保智明まで入っちゃうという並びだったわけで、ここ10年くらい浦和を率いてきた監督とは少し違うなという感覚もあるだろう。ミハイロ・ペトロヴィッチさん、オズワルド・オリヴェイラさん、大槻毅さんの共通点は「浦和レッズというクラブは~~」というような話をちょいちょいしていたこと。堀孝史さんはルヴァン杯にあまり関わらず契約解除になったのでよく分からなかった。ただ、リカ監督からはそういう言葉をほとんど聞いていないので、いい意味で鈍感にそういう選手起用をしてくれそうな期待がある。

ミシャさんは「他のクラブならできても、浦和ではできないこともある」なんて話したこともあった。ここ数年の成績が伸び悩んだこと、選手が大量に入れ替わって若い選手が増えたこと、口の悪い言い方なら更地になった部分が大きいことが、こういうフラットな選手起用を可能にしているとも言えそうだ。

ゴチャついた前半と、個々の能力を伸ばす必要性

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