【島崎英純】2011年シーズン・浦和レッズ総括・第2回(2012/1/7)

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【島崎英純】2011年シーズン・浦和レッズ総括・第1回

ゼリコ・ペトロヴィッチが目指したサッカー

ゼリコ・ペトロヴィッチは浦和の選手たちに究極のオートマティズムを求めていた。監督の練習メニューは一貫していて、決められたポジションに選手を据えて、素早く正確なパス交換をさせる意図が明白だった。その際、選手の動きはあらかじめ決められていて、その動作を反復させることでコンビネーションの熟成を図ろうともしていた。そこに選手のインスピレーションが入る余地はなく、あくまでも機械的に守備も攻撃も構築しようとしていたように思う。

例えば守備においては、ボールが前に移動したら必ずバックラインを高速で押し上げる約束事が徹底された。ラインを統率するセンターバックが少しでも躊躇したり、カバーリングの意図を持って後ろに残ったりするとすぐさま監督からの指示がこのように飛んだ。

「なんで前に押し上げないんだ! 全速力で前に行け!」

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