【エジリの定理】VOL.8 3バック「日本では4バック以外の守り方での対応力は不足している」(取材・構成:西部謙司)(2,371文字)2014/09/02
ブラジルW杯の戦術的な傾向として3バックの復活がありました。オランダ、コスタリカ、チリ、メキシコが上位進出を果たしています。4年前はチリぐらいでしたから、けっこう増えました。ただ、JリーグもJ2に関しては3バックのチームがかなりあります。
千葉も関塚監督になってから、短い時間ではありますが3バックを使うようになっています。なぜ今、3バックが流行しはじめているのか。そのメリットは何か。今回はそのあたりを江尻さんに聞いてみました。
――なぜ今、3バックなんでしょう。
江尻「基本的にはどんな選手がいるかによりますけど、J2で多いのは横幅60メートルを5人で抑えたいということではないですかね」
――じゃあ、5バックなんですね。
江尻「最終ラインでのボール回しが3人ということもあります(中央2人ではなくて)。いろいろな考え方があると思いますが、オシムさんのときは『相手の良さを消す』が重要なキーワードでした。相手が2トップなら3バックという考え方です。相手が1トップなら2バックですね。まあ、それもメリットとデメリットがある。先日の天皇杯の柏戦なんか、うちは5バックどころか6バックになっていました」
――あれはそういう狙いだったのか、それとも前後で受け渡すはずが上手くいかなくてああなってしまったのか。
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