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【W杯コラム】ブラジルワールドカップを見て – ①日本代表編(文:西部謙司)2014/07/12

■「自分たちのサッカー」は間違っていたか?

 2回に分けてブラジルW杯を総括してみようと思います。まず前編は日本代表について。

 「自分たちのサッカー」という言葉が飛び交っていましたね。違和感を持った方もいたことでしょう。何だか「自分探しの旅」みたいな、青臭い感じがするからでしょうか。もっと守備的なサッカーをしていれば、こんなことにはならなかったという人もチラホラいます。そのとおりだと思います。あのメンバーで守備的に戦っていたら、もっと酷いことになっていたでしょう。

 そもそも日本が「自分たちのサッカー」にこだわったのは、それしかやりようがなかったからです。敵陣での攻守は強豪相手でも通用する、そのかわり自陣での守備はかなり心許ない。それは昨年のコンフェデ杯ではっきりわかったことでした。ですから、なるべく敵陣でサッカーをやる「自分たちのサッカー」で正しかったと思います。問題は、それができないときにどうするか、でした。

■3戦それぞれの敗因

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