浦レポ by 浦和フットボール通信

悪くない部分は多々あった ただ、それは「コントロールできた」で良いのか【轡田哲朗レッズレビュー/J第9節 G大阪戦】

(Report by 轡田哲朗)

9試合で勝ち点11は厳しいと言わざるを得ない

浦和レッズは4月20日にリーグ戦の第9節でガンバ大阪をホームに迎えて0-1で敗れた。このゲームの前に浦和は強化責任者の交代があって、堀之内聖スポーツダイレクター(SD)が就任した。内部昇格でもありチームの継続性がいきなり断たれるような心配は全くしていないが、目標については「常に優勝争いができるチーム」という中長期的な視点に今季も当てはまるという言葉があった。その観点で勝ち点の話をしておくと、これで9試合を終えて3勝2分4敗の勝ち点11になった。試合数の2倍を取ることが優勝争いをできる位置につけていく目安だと記したことがあるが、その点でいくと求められる勝ち点18には3試合が必要な差がついていて、簡単に埋まる数字ではなくなり始めている。むしろ、残留争いの目安になる試合数と同じ勝ち点の方が近い。その点では、厳しいスタートになっていると言わざるを得ないだろう。

このゲームでは大久保智明が左のインサイドハーフに起用され、腰痛が懸念された松尾佑介はベンチスタートになり中島翔哉が入った。また、アレクサンダー・ショルツが復帰して右のセンターバックに戻り、佐藤瑶大がベンチスタートになった。また、ベンチには早川隼平が入って堀内陽太が外れた。トレーニングも見ているというメッセージのような気もするし、24日に入るルヴァン杯のことも少し頭にあるのかなという気もする。

メンバーの特性からも左にできるズレをうまく使った

この試合は前半にうまくボールを持つ時間ができた。最初の15分は特にガンバが坂本と宇佐美を浦和のマリウス・ホイブラーテンとショルツまで出してくることが多かったので、その背後のスペースはサミュエル・グスタフソンが浮く形になった。本来なら、そこにはボールと逆サイドのボランチが押し出してくるなり中盤のラインから1枚ブレイクさせるのが狙いだったと思うが、浦和の戦術というよりもスタメンで起用された選手たちの個性の部分で噛み合いがズレて良い形が多くなった。

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