浦レポ by 浦和フットボール通信

浦和にとっては厳しい状況で臨む第2戦となるが、逆境を跳ね返す力はあると浦和の選手たちの表情から感じることができた【試合取材後記 今日のミックスゾーンから】

試合後に選手たちが取材対応をするミックスゾーンでの選手たちの様子をたかねえがお伝えします。(Report by 河合貴子)

第1戦は0-1で終えて、勝負の第2戦へ

YBCルヴァンカップ・準決勝第1戦、日産スタジアムに乗り込んで臨んだ横浜FM戦は、大きな代償を払う口惜しい試合になってしまった。

浦和の狙いは、決して悪くない闘いぶりであった。前線からハイプレスを掛けて両サイドバックが高いポジションを取りDFラインを押し上げた4-3-3のシステムで臨む横浜FMは、センターバック2枚とGKでリスクマネジメントをしてきた。浦和は、横浜FMを逆手にとり、その背後を狙うように後方からロングフィードやクサビの縦パスを入れ、しっかりとセカンドボールも回収して攻撃を仕掛けていった。

最初に決定機を作ったのは浦和だ。4分、角田選手のミスパスをうまく拾った早川隼平選手が果敢にシュートを放った。さらに、岩尾憲選手から酒井宏樹選手へと狙い通りのロングパスがサイドへと展開され、酒井選手からのクロスにホセ・カンテ選手がゴールへと襲い掛かった。13分には、小泉佳穂選手がDFの背後の裏を狙ったカンテ選手へと展開したこぼれ球を拾った早川選手が、素早く小泉選手へ。小泉選手のアーリークロスをカンテ選手が胸トラップから左足でコントロールショットを放つも身体を張った角田選手にブロックをされてしまった。鋭い攻撃を見せる浦和ではあったが、このCKでの競り合いで早川選手が左足を負傷し、早くも関根貴大選手と交代となりピッチを去らなければならない事態になってしまった。

立ち上がりから狙い通りのゲーム運びをしていた浦和であったが、徐々に横浜FMが主導権を握られてしまった。しかし、横浜FMに決定機を作らせない粘り強い守備から虎視眈々とゴールを狙っていった。

前半をスコアレスで折り返し、後半の立ち上がりに決定機を作り出したのは浦和であった。47分には安居海渡選手のカウンターのこぼれ球をカンテ選手、51分には右CKの流れからファーサイドで柴戸海選手と絶好の先制点の機会を生かしきれない。さらに54分にはカンテ選手、小泉選手、関根選手の3人で電光石火の鋭い攻撃で横浜FMを切り崩すも、一森選手のファインセーブに阻まれてしまった。

横浜FMにポゼッションされながらもチャンスは作れていた。あとは決めきるところまで来ていた。だが、無常にも思わぬ形で先制点が奪われてしまった。エウベル選手のクロスに対して荻原拓也選手がハンドをしてしまいPK。アンデルソン・ロペス選手が冷静にPKを決めて0-1。

ビハインドを負った浦和は、小泉選手に替えて高橋利樹選手を投入。すると横浜FMは3枚替えし、前線からのプレスを強化しながら両サイドバックは上がらずにラインを整えしたたかにゲームをコントロールし始めた。浦和も興梠慎三選手とエカニット・パンヤ選手をピッチへと送り攻撃力を高めていくもののゴールネットを揺らすことはできなかった。

また、前半のアディショナルタイムにラフプレーでイエローカードをもらっていた酒井選手が、後半のアディショナルタイムに宮市選手に対して反スポーツ的行為と見なされて2枚目のイエローカードで退場処分と厳しい判定が下されてしまった。決定機を生かしきれず、PKでの失点で第1戦は、0‐1で敗戦を喫してしまった。

ホームで挑む第2戦は、早川選手の負傷といい、酒井選手まで出場停止で欠く厳しい状況になってしまった。第2戦に向けて不安要素はあるが、堀内陽太選手や試合出場に飢えている馬渡和彰選手、宮本優太選手たちサイドバックを主戦場としている選手もいる。しかも1点差だ。スコルジャ監督が「マジックスタジアム」と表現した埼スタでの第2戦だ。浦和が1つになれば、途轍もない力を発揮し必ずや決勝の舞台へと進めるはずだと気合を入れて、記者席から階段を下りて会見場へと向かった。

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