浦レポ by 浦和フットボール通信

興梠慎三がFW初の500試合出場へ マチェイ監督も「監督としてこういう存在は宝物のようなもの」と絶賛する理由

(Report by 河合貴子)

今季、札幌へのレンタル移籍から浦和に復帰

FWとしてJリーグ史上初となる500試合まであと1試合を前にして、興梠慎三選手は意外と冷静だった。

「500試合出場とかは、あまり意識をしていないですね」と興梠選手は苦笑いした。興梠選手が一番大切にしたいことは、500試合出場記録よりも、まずは浦和の勝利だ。「上位に食らいつくためにも勝ち点3が必要だ」と身を引き締めていた。浦和が勝つためであれば、自己犠牲もいとわないし、ゴールに対して貪欲なり全身全霊をかけて闘う。浦和を愛する人々の期待を決して裏切らない漢が興梠選手だ。

ただ、500試合を目前にして「FWで初と言われて、その記録はすごくうれしく思う。あまりケガをしてこなかったことで、こういう風に出場の記録が伸びてきたと思う。そういう強い体に産んでくれた親にも感謝してる。チームメートや今まで携わった監督、いろいろな人に感謝したい」と感謝の思いを口にした。

そして「あっという間だったような気もする。でも、まだ上には何百試合という選手がいるし、少しでもそこには近づきたいですし、周ちゃん(西川周作選手 歴代5位 573試合出場)ももう少しで600試合なので、上には上がいるので、1試合でも多く出て頑張りたい」と身を引き締めていた。

2021年、リカルド・ロドリゲス監督体制の下で選手たちの新旧入れ替えが加速していく中、興梠選手の名前がスタメンから消えていった。それまでは浦和のエースで絶対的存在としてピッチで輝きを放ってきた。Jリーグ最多の9年連続二桁ゴールの記録も、この年で止まってしまった。出場時間は、わずかに482分だけであった。浦和を背負う責任感にあふれる興梠選手にとって、ピッチに立て闘えない苦しさに押しつぶされそうなシーズンであった。

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