浦レポ by 浦和フットボール通信

トーナメントは勝ち抜けが最大の成果 順当勝ちに少し足らなかったもの【轡田哲朗レッズレビュー/天皇杯 関西大戦】

(Report by 轡田哲朗)

優勝した2021年も初戦から3試合が1-0だった

浦和レッズは6月7日の天皇杯2回戦、浦和にとっての大会初戦で関西大学と対戦して、延長戦の末に1-0で勝利した。この大会はすべてのゲームが一発勝負のトーナメントなので、試合単位で切り取ってみればあまり内容の良し悪しを問うようなものではなく、先に進んだか敗退したかの結果の重要性があまりにも大きい。極端な話、10-0で勝ってもPK戦で勝っても得られるものは次のラウンドに進む権利という点で同列なので、その部分は良かったと言える。2021年大会で優勝した時も、カテゴリーが下の相手もいた初戦からの3試合は全て1-0だった。優勝すればそのような最初の数試合は忘れ去られる側面があるので、あまり気にしなくても良いと思っている。

このゲームは中2日だった鹿島アントラーズ戦で前半45分のみの出場だったブライアン・リンセンは継続スタメンで、他はすべてが入れ替わる構成だった。5月14日のガンバ大阪戦を最後に欠場が続いていた小泉佳穂が戻ってこられたのも喜ばしいことだったと言える。3月の清水エスパルス戦から2カ月以上も間が空いてのプレーだった牲川歩見も問題なくプレーできていたのはプラス材料だった。

カテゴリーが違う相手に作り出すべき差を生み出せなかった

前半の半分くらいまでは関西大学のプレスを受ける形になってしまった。どちらかと言えば相手にペースを握られるスタートから徐々に盛り返していく、あまりよくない意味でいつも通りの感じになってしまった。結果以外のボーナスポイント的な話でいくと、この時点で試合前に期待していたことの大半は達成されなかったので残念だった。

(残り 2777文字/全文: 3486文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ