浦レポ by 浦和フットボール通信

「浦和のサポーターは熱いし、温かいし、優しさもあふれています」REDS TV GGR笹井千織さん【浦レポインタビュー】

Jリーグ開幕の1993年からスタートした『GO! GO! レッズ』。1998年から現在の『REDS TV GGR』と番組タイトルを変え、現在もレッズ応援番組として親しまれている。毎週金曜日23時と土曜日7時30分からの再放送で、トップチームだけでなくレディースや下部組織などを含めた浦和の戦いやクラブの魅力を発信中。その歴史ある番組で、第15代MCとして活躍する笹井千織さんのインタビューをお送りします。

REDS TV GGR
テレ玉 毎週金曜日23:00~23:30
毎週土曜日 7:30~8:00(再放送)
http://www.teletama.jp/ggr/

番組公式インスタグラム
https://www.instagram.com/reds_tv_ggr/


プロフィール
笹井千織(ささいちをり)

1998年4月3日生まれ、愛知県出身。同志社大学の在学中に京都サンガF.C.のPR大使を務めたのがサッカーとの関わり。現在はフリーアナウンサーとして活躍し、今年1月から「REDS TV GGR」の第15代目アシスタントを務める。愛称は「ささっち」。

Instagram
https://www.instagram.com/chiwori___/

Twitter
https://twitter.com/sasai_chiwori

(interview by 轡田哲朗 photo by 河合貴子)

※インタビューと撮影は10月8日と12日に実施。撮影時のみマスクを外し、インタビューは適切な距離を保って行いました。

「笑顔や言葉遣いなど、素を引き出せるような雰囲気づくりを大事にしています」

-まずはGGR第15代アシスタントへの就任おめでとうございます。どんな思いでスタートしてきたのでしょうか。

私にとって初めてのレギュラー番組ですし、元々スポーツ番組の志望だったので人一倍の熱意や思いがあります。15代目と聞くと責任を感じたんですけど、今までの方のことはあまり気にせずに私は私で発信の仕方を貫いていこうと。そこに不安はなかったです。

-1998年生まれということで、日本代表が初めて出場したフランスW杯の年ですよね。子供のころからサッカーに興味はあったんですか?

父がサッカー部出身でしたし、兄も一時期そうだったのかな。私はサッカーをやっていたわけではないので、それこそ日本代表の試合とかW杯は少し見るというか、日本全体の盛り上がりに乗っかるくらいでした。細かいことは分からなくてボールをゴールに入れるだけという理解だったんですけど、知りたいなと思いながら父や兄に少し聞きながら見ていましたね。

-大学時代(2019年、20年)に京都サンガF.C.のPR大使を務められていたそうですね。

今になって、あのキッカケがないと今のお仕事もなかったのかなと思います。通っていた同志社大学と立命館大学で、ミスキャンパスのファイナリストから1人ずつ伝統的に選ばれていたんです。そこにご縁があったんですよ。

-GGRで初めて現場取材をされたのは沖縄キャンプでしたよね。実際にプロサッカー選手たちと関わってどうでしたか?

選手たちが目の前にいるとオーラもそうですし、体格もアスリートだと感じますよね。スタンドからは試合しか見られないですけど、私は練習や別の場面も取材できるので努力を深く知ることができたなと感じますし、選手に対する尊敬の気持ちが深まりました。そして、「取材」という言葉だと固いじゃないですか。だから「会話」を意識しているんですけど、どうしても私も緊張してしまうので、なるべく笑顔や言葉遣いなど、素を引き出せるような雰囲気づくりを大事にしています。水内(猛)さんも雰囲気を和ませてくれますから。

-MCの水内さんは浦和レッズの元選手ですが、アシスタントとして大事にしていることはありますか?

はじめはとにかく「知識を入れないと」と焦っていました。水内さんとサッカーの専門的な言葉でキャッチボールをできなければいけないのかなと思っていたんですけど、私の役割はサッカーがまだ分からない人の目線とも同じところに立って、素朴な疑問を聞くこともそうなのかなと。私は水内さんから浦和レッズの良さを引き出しながら、例えば私のようなサッカーの初心者や浦和レッズが気になっている人に寄り添えたらいい、もともと浦和レッズが好きな人ものめり込んでいけるようになったらいいと思いながらやっています。

特技の書道も大反響、笹井さんの目標は「リーグ戦の優勝で特番をやる!」

-6月にエル・ゴラッソの沖永雄一郎さんとゲスト出演させていただいた時、本当に進行が素晴らしいなと思いました。なにしろ、深く考えずに話していただけなのに時間ピッタリになっていて。それも大事な役割なんですよね。

そうですね、例えば試合のハイライトがあって、振り返りがあっての1分半は本当に短いな、難しいなと思いながらやっています。選手の思いもサポーターの思いも1試合1試合、詰まっているものは全部違います。いまだに試行錯誤ですけど、スタジオへ行く時の電車でハイライトを見ながら「こんなことをいくつか話そう!」と決めながら向かうんですよ。それでも、そのうち1つしか話せないこともあるんですけどね。そうやって時間を管理しながら試合の魅力を詰め込むのは難しいですけど、言葉選びも勉強になっているなと感じます。

-経験を積みながら成長を感じられている部分も多いんですね。

スタジオでの収録が毎週あるんですけど、毎回まだ緊張してしまうんです。ただ、毎週それを続けていくことで、少し笑顔が柔らかくなってきたなと自分で放送を見ても思います。反省していた部分が良くなってきたのかなと。試合を振り返る時も感情のままに表現できるようになってきて、悔しいなら「悔しい!」とハッキリ言えるようになってきました。実際にこれだけの試合を見させていただいて、本当に生活の一部になっています。それが自然と言葉になるようになってきたかな、伝わっているかなとは思いますね。

-今季は新型コロナウイルスの影響もあり、スタート時点では取材がほぼオンラインでした。ここ数カ月で対面取材も増えてきて、感じることに変化はありましたか?

オンラインだと温度感が分からなくて、質問を投げかけることしかできなかったんです。だから、答えて下さることに対しての受け方が上手にできなくて、雰囲気作りや緊張を崩すことができなかったと思います。でも、対面だと表情からの気持ちを感じて、自分の話すスピードや声のトーンを変えられるようになってきました。

-直接話すようになって印象に残った場面はありますか?

松尾(佑介)選手はインタビューの時にカメラの前だと真面目な感じなんですけど、意外とフレンドリーなんです。ACL(AFCチャンピオンズリーグ)の後に「僕はWe are Diamondsを歌えます」とツイッターに投稿していたじゃないですか。それについて聞きたいと思って質問したら、食い気味に「歌えます!」と言ってくれたのがうれしかった。なんだか距離が縮まった感じがしました。

-笹井さんと言えば、特技の書道でチャントに合わせて歌詞を書いていくのは大反響でした。

あれは番組のスタッフさんのアイディアなんです。自分1人ではただの目立ちたがり屋になってしまうところをサポートしてくれて、「こうしたら、もっと笹井の魅力が出るんじゃないか」と言ってくださって、それがありがたいなと。チャントに合わせて歌詞を書いて、それが長年応援している古くからのサポーターに受け入れてもらえるのは本当にうれしいですし、自分の得意な書道と応援しているものが重なったのもうれしかったですね。

-SNSでファン・サポーターと交流する姿もありますし、もう浦和の一員として受け入れられているように感じますよ。

正直、はじめは「熱い!」というイメージしかなかったので、受け入れてもらえるのかなとは考えつつも、笹井千織らしくいけばと良いだろうと(笑)。この番組を始める前、SNSの投稿は今ほどしていなかったんです。でも、浦和についてサポーターの方から教えてもらえることもうれしくて、自然と投稿もかかわりも増えました。浦和のサポーターは熱いし、温かいし、優しさもあふれています。なが餅のことを言ったらみんなが買ってくれるなんて、そんなサポーターいないですよね!

-ご実家が「笹井屋」というなが餅の老舗なんですよね。8月に名古屋グランパスとアウェーゲームがあった時に、それを笹井さんがSNSに投稿したら名古屋駅の一部店舗で売り切れるという本当に大きな反響でした。

父ともよく話しますけど、売り上げの話ではなくて「千織の人気が少しずつ上がっているのがうれしい」と喜んでくれました。その時は本当に「私がちょっと宣伝したところで、そんなに買ってもらえるわけがないよ」と思っていたら、売り切れるくらいに買ってくださったと聞いて「なんでそんなに買ってくれるの?」「なんでそんなに温かいの?」って本当に驚きました。サポーターの皆さんからも「埼スタでなが餅を売ってよ」と言ってもらえるんですよ。父も「コラボしたいね」と言っていました(笑)。

-今後、番組で挑戦したいことはありますか?

番組内で書道をさせてもらえているのは、やってみたかったことが実現していると思います。あとは、1つでも多くタイトルを取るところを見たいし、リーグ戦の優勝で特番をやるのが目標です!

-読んでくださった方にメッセージをお願いします。

まずは、いつもありがとうございます。GGRのアシスタントは自分がサポーターでありながら、チームとの間をつなぐようなこともできるのかなと。選手たちの気持ちを伝えながら、サポーターの気持ちを代弁していくようなこともできるお仕事だと思うので、お互いの魅力や気持ちをしっかり伝えられるように頑張ります!

「埼スタでサポーターが後押しするからこそのパワーがあるんだと感じます」

-浦和レッズにはそもそもどんな印象を持っていたんですか?

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