浦レポ by 浦和フットボール通信

水沼貴史さんと浦和レッズの前半戦の戦いを振り返る「チームと選手の成長を感じることができている」

※この内容は浦和フットボール通信YOUTUBEチャンネルのライブ配信を文字起こししたものです。

椛沢:ここまでの浦和レッズの戦い方を振り返り、後半戦に向けての話をしていきたいと思いますが、今回は水沼貴史さんにも加わって頂いて、話をしていきたいと思います。水沼さんの試合中継解説を聞いて、レッズにすごく愛があるとサポーター内でも評判ですが、以前から水沼さんは浦和出身ですからレッズは注目しているという話をされていましたよね。

水沼:もともと生まれたのは浦和ですし、全国を取った浦和南高校でもお世話になりましたし、まだ実家も浦和にあります。そういうことからすると、常に気になるチームではあります。Jリーグになる時にも一応レッズからオファーも受けました。その時はごめんなさいをしたのですが、もしその時にオファーを受けてたら、今頃ロドリゲス監督の横にいたかもしれないし、もしくはスタジアムの上の方から戦況を見ながら編成をしていたかもしれないですね(笑)。

河合:息子さんの水沼宏太選手が浦和にいたかもしれない(笑)

水沼:それもありますね(笑)。本当に色々な縁がありますし、やはり出身地なので気になるんですよね。レッズは浦和のサッカーの頂点に立ってなきゃいけない。みんなのアイドル的なもの、象徴的なものでないといけないと思っています。今回このような形で呼んで頂いて嬉しいです。

前半戦の浦和レッズを振り返って

椛沢:こちらこそ宜しくお願いします。さて、ここまで前半戦を振り返っていきたいと思いますが、ここまでは暫定5位。勝ち点35。10勝5分け7敗 24得点23失点の得失点+1の成績になりましたが、実際にここまでの戦いでどういう印象をお持ちですか。

明治安田生命J1リーグ
暫定5位 勝ち点35 10勝5分7敗 得点24 失点23 +1

vs FC東京 △1-1
vs 鳥栖  ●0-2
vs 横浜FC 〇2-0
vs 横浜FM ●0-3
vs 札幌  △0-0
vs 川崎  ●0-5
vs 鹿島  〇2-1
vs 清水  〇2-0
vs 徳島  〇1-0
vs C大阪  ●0-1
vs 大分  〇3-2
vs 福岡  ●0-2
vs 仙台  〇2-0
vs G大阪 〇3-0
vs 神戸  〇2-0
vs 広島  △2-2
vs 名古屋 △0-0
vs 湘南  ●0-3
vs 柏   〇2-0
vs 福岡  〇2-0
vs 仙台  △0-0
vs 大分  ●0-1

天皇杯 ベスト16進出
ルヴァンカップ ベスト8進出

水沼:開幕戦はFC東京戦と戦って、その時にレッズは変わったなと一瞬で思って、そのような話を試合中継の中でも話をしたかと思います。切り替えとか色々な部分でのハードワークとか、そこからスタートをしていき、これは絶対サッカーが面白くなるなと思いました。中継の解説をしたのは、その後、横浜FC戦、川崎戦でやったのですが、川崎戦の時に、あれ?あのすごかった開幕戦のサッカーはどこ行ったの?と感じました。大量失点にも繋がった試合でしたし、点を一回取られて、二回取られてメンタルがガクッと落ちてしまった。そのレッズの良くない所がまた顔を出してるぞという感じを受けました。

そこから持ち直しましたが、今現在を見ていて、選手の序列もだいぶ変わってきている。ポジションも最初スタートした所からちょっとずつ変わってきている。補強もしてきている。そこから印象が全然変わってきてるのは確かですね。今のサッカーを見ていて、最初の頃にやれてなかったことや、まだハードワークが出来ていなかった部分が、今はそれをやらない選手がいるとピッチの中で浮いてしまう。そういうチームになってきている。それはすごい良いことですね。リカルド監督がやってきたことが、こんなに早く出来るようになる。選手達が吸収することも早いと思います。良いサッカーをするから、みんな結果が欲しくなる。だけど、そんな簡単ではないですよ。リカルド監督が徳島をあれだけのチームにしたのも何年もかかっているわけで、レッズはスタートして、まだ半年も経っていないわけです。それからしたら70点ぐらいあげてもいいかと思います。

河合:70%、60%もポゼッションして行く中で、浦和の背負ってる宿命なのかもしれないけれども、やっぱ内容と結果をついつい求めてしまう。川崎にボコボコにされた時に、まだまだ成長過程なのかな。実力が伴ってないのかな。チームの完成度というのはそう簡単には上がらないのかなという風に思っていたんですけどね。

水沼:それは当たり前です。本当にサッカーはそんな簡単には行かない。みんな結果がやっぱり伴ってこないと、何が悪い、あれが悪いみたいなことがあるけど、少しずつ段階を踏んで行っても、ピラミッドの頂点は下がしっかりとしていなかったら、上は高くならない。その段階だということをすごく認識した方が良いと思います。

水沼:攻めていても点が来ない。2/3までビルドアップはいいと、ただ1/3はなかなかうまくいかない。でもユンカーが来て、そこの課題は少し解消された。ただユンカーが徐々に点を取れなくなった。逆に相手が今度はポゼションしてくるから、前から来るようになった。この前の大分戦がそういう形を取られた。そういうのがどんどん変わっていくわけです。相手のやり方が分かって、それに対してどうやって対応していくかが、リカルド監督の考え方の中であって、それを選手に落とし込んでいく必要がある。監督の頭の中だけで分かっていても、ピッチの中で表現するのは選手で、選手達が大体分かっても、いきなりピッチでやるといっても、そんなにうまくいくわけがない。レッズは3年計画を掲げていますが、3年で結果を出すのも大変なこと。浦和レッズは本当に強くなくてはいけない。チャンピオンでなくてはいけないと、これだけのサポーターがいるから絶対強くしてねとなっているけれども、それは分かるけど、もうちょっとしっかり見てあげることも大事だと思いますね。

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