チームに欲しい繊細さ 「もったいない試合」が続いてしまう理由は【轡田哲朗レッズレビュー/J第7節清水戦】
(Report by 轡田哲朗)
ボールを持って押し込む時間を作れたのは前向きに捉えたい
浦和レッズは6日にリーグ戦の9試合目、清水エスパルスとのホームゲームに1-1で引き分けた。今季に何度か目撃してきたような試合展開で、勝つべきゲームの勝ち点を落としてしまった感は否めない。手放しで「良いところばかりでした」というわけではないけれども、浦和の方が勝利に近いと言って良いだろうという状況から失敗してしまった。
連戦の中で、スタメンは多少のローテーション起用、あるいは早めの交代によるプレータイムのコントロールが入っているとみられる。松尾佑介は浦和加入後の初スタメンで、負傷してしまった犬飼智也の出場していたセンターバックには岩波拓也が戻った。また、伊藤敦樹が戦線に戻ってきて岩尾憲とダブルボランチを組んで、柴戸海と小泉佳穂がベンチまで含めた18人から外れている。
リカルド・ロドリゲス監督が前半にいくつかのミスで危ない場面を与えたことも話していたけれども、どんな選手やチームもボールを触る回数が増えればミスの回数も増える側面はある。それは割合と数の関係で、どうしてもそうなる。ボールを持たないサッカーはそのストレスが少ない一方で、相手次第では何もできずに終わる。そういう意味では、どちらかと言えば持ってコントロールする方向に振りつつ質を高めていこうとしているチームであって、久々にそういう展開に持ち込めたことは前向きに捉えられた。特に前半の15分から35分くらいまでに、かなり敵陣でサッカーが終わる回数が多くなった時間帯が発生したのは、今季の中でも良いことだったと思っている。それは絶対的な話というより、リカさんの率いる浦和が狙いにする方向性に合致しているという意味合いもあるけれども。
味方のキャラクターを生かし合うところがもう少し欲しい
(残り 3494文字/全文: 4257文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ