浦レポ by 浦和フットボール通信

鈴木啓太「ゴール裏に足を踏み入れて、浦和のことがよく分かった気がする」鈴木啓太引退試合、試合後のコメント

鈴木啓太
(次の目標については)
夢というのは多分、大きな話だと思いますし、僕はスポーツ界、サッカー界に貢献していきたいなと。それがどんな形であれ、自分がアスリートとして、サッカー選手として学んだこと、経験したこと。今日の試合もそうだと思うんですよね。本当に僕はスポーツは競技としての側面が一つ、それからサッカーはエンターテイメントとしての側面があると思いますし、地域性、社会性、文化といろんなものがつまったものだと思います。

その中で、自分のできることはなんだろうと考えた時に、引退試合もそうですけど、1人でやれることなんて、小さな歯車の1つになることでしかなくて、でも、今日の試合は誰か1人でも欠けたら成り立たないものだったように、自分がこれを成し遂げるんだっていうことではなくて、とにかく何かをやりたい。もちろん自分の中では、こういったところでチャレンジしていきたいというのはありますけど、それはまだみなさんにお話する段階ではないと思いますし、僕自身がもっとサッカー界に言えるような、そういった結果を残さないといけない。サッカー選手もそうですけど、試合に出ていない選手が何を言っても仕方がないので。まずは試合に出る、そういうことを自分の中でチャレンジしていきたいと思っています。

(映像で、「浦和に帰りたい」としていましたが)
なんでもいいんですよ。浦和のために自分がなれると思うことであれば。ただ、それは自分だからやれることとして、戻りたいと思います。僕が行くことによって、浦和レッズというチームがプラスになる、そういう仕事をしたいと思うので、そこまでしっかり勉強して実力をつけたいなと思います。僕にしかできないことをやりたいと思います。

(今日は主役であり、仰ったように歯車の一つとして皆を楽しませていたのでは)
僕は今日、この会を作ったというオーガナイザーでいいんです。あとは福さん(福田正博)がなかなかゴールを決めなかったけど(笑)。岡野さん、福さん、俊さん(中村俊輔)、みんなが個性の強い中でこのゲームを作ってくれて、本当に感謝したいです。

(後半は本当にチームの一員で、ACLを取った時のチームのような懐かしさがあったのでは)
懐かしさも感じましたし、こんな時間が長く続けばいいなと思いながらも、それでも次に進まなければいけない。次の世代に自分たちが何ができるのか、僕が何ができるのかを日々考えているので。ただ、本当に素晴らしい雰囲気の中でサッカーをさせてもらった喜び、こんな幸せな気持ちになることはないと思うんですよね。選手である時が一番だということを、僕が現役時代に元選手だった方々から聞いていましたけど、まさしくそのとおりだなと感じるので、今の選手たちにはそういったことを強く伝えたい。

(スパイクを置いた瞬間は寂しさが?)
そうですね。本当に終わりなんだなって。もう1年半経っているんですけど、それでもやはり1つの区切りというところで。でも、あのスパイクをみなさんの前で脱がせていただくということに僕は感謝したい。寂しさもありましたけど、逆に言えば、それが次への始まりなので。それをこれから革靴に変えてがんばりたい。

(ゴール裏に足を踏み入れて感じたことは)
あんなにすごいところなんだなと思いました。浦和のことがよく分かった気がします。浦和レッズというものが、どういったものだったのか。選手の時には感じることはありましたし、感謝することもたくさんありましたけど、本当の意味で浦和レッズというクラブがどういうクラブであるかを知りました。ピッチで試合は行われていなかったので何とも言えなかったですけど、みんな戦っているんだなと思いましたし、浦和レッズはこのサポーターのためにあるクラブなんだなと感じました。

(何か月もかけて準備してきての1日を終えて)
今日は本当にあっという間で、いつの間にか終わってここにいるような状況なので、サッカーと同じで準備が大事、準備が全てだなと思いますよね。サッカーを1試合することの大変さは選手をしている時には感じないものですけど、現役の選手より、そういう意味ではサッカーを知っていると言えるんじゃないでしょうか(笑)。

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