鈴木啓太引退試合に参加したレジェンドたちが啓太を語る
(取材・文)河合貴子、轡田哲朗
赤い同窓会の「REDS LEGENDS」対青い同窓会「BLUE FRIENDS」
純粋にサッカーが楽しい夜だった。浦和の黄金期を支えたレジェンドたちが魅せ、現役の選手たちや元日本代表の選手たちが輝きを放ち、鈴木啓太氏の引退試合に彩りを添えた。
アスファルトが溶けそうな猛暑日となった7月17日。埼玉スタジアムにて17時キックオフで開催された鈴木啓太氏引退試合は、赤い同窓会の「REDS LEGENDS」対青い同窓会「BLUE FRIENDS」の対決となった。
鈴木氏は、アテネやドイツを共に目指した日本代表メンバーの「BLUE FRIENDS」で青いユニホームを着てピッチに立った。「BLUE FRIENDS」は、当時のオシムジャパンを思わすような豪華なメンバーで、対する「REDS LEGENDS」は、福田正博氏とマリッチ氏の2トップ、右サイドに岡野雅行氏などで、現役なのはエスクデロ・競飛王選手(京都サンガFC)と西沢代志也選手(栃木SC)の2人のみであった。
鈴木氏が山瀬功治選手(アビスパ福岡)からパスを受けるとペナルティーエリア内で華麗なステップからゴールが決めると、スタジアムは安堵の雰囲気に包まれていた。
鈴木氏の先制点をアシストした山瀬選手は「どういう風にするのが正解なのか、凄く困った。サッカーの試合をやっていて、どういう風にプレーにしたら良いのか分からない。こんなに分からないことはなかった」と初めて引退試合に参加して戸惑っていたようだ。
そうして「啓太との思い出は、2人でアテネのメンバーから外れて、2人で残念会をやった。2人で、くだを巻いた。(笑)こういう場を作れるのは、啓太だ。これまで積み重ねてきた実力があるからだ。あいつの16年は、プレーやタイトルの思い出があるだけじゃなく、人との繋がりや浦和のサポーターにどれだけ愛されているか人間性の部分だ。単純に羨ましい。同い年の奴の引退試合は、寂しいけど楽しかった」と笑った。
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