[期間限定・無料記事]浦研・アウェー渡航記@中国・広州編

2度目の広州

今回は中国・広州への渡航です。

広州には2013年に一度降り立っています。今回と同じく、AFCアジア・チャンピオンズリーグのグループリーグで広州恒大とのゲームを取材したからです。

3年前の広州は2月下旬でありながらも蒸し暑く、中国特有の光化学スモッグで濁る白い街でした。

また前回は航空運賃の安さに惹かれて香港経由で広州に向かったのですが、これが大変でした。香港国際空港から広州行きの電車が発着する駅まではバスで約1時間掛かり、中国・広州へ向かう駅では空港と同じくイミグレーションを通らねばならず、長蛇の列で待たされてようやく乗車し、約2時間揺られて広州東駅に着きました。そこから最寄りのホテルまでタクシーで約15分掛かるのですが、その時はまたもや運賃をケチって地下鉄で向かい、騒然とする車内、秩序なく乗り降りする乗客たちというカオス状態と難解な乗り継ぎに悪戦苦闘しながら、約45分掛けてようやく宿泊ホテルに到着したという苦い思い出があります。

そこで今回はディスカウントチケットで出ていた広州への航空ダイレクト便を選びました。しかも羽田発着なので便利! と思ったら、早朝自宅から空港行きのバスに乗ったら渋滞で2時間以上掛かってしまいました…。これじゃあ、成田空港へ行くのとほとんど変わらないですよね。

初めて降り立った広州白雲空港は改築されたばかりなのか非常に綺麗でしたが、入国審査に長い時間が掛かってグッタリ。そして、やっとのことで荷物をピックアップして到着ロビーに出られたので人民元に換金しなくてはと思ったのですが、この空港、なんとクレジットカードや銀行のATMが見当たりません。散々探したのですが見つからず、やむ無く現金を換金したのですが、おそらくレートがかなり悪いようで、1万円を換金したら500元(現在の外国為替レートによると1元は約17円)にしかなりませんでした。

広州白雲空港から広州市内中心部まではタクシーで約40分(!)。しかし中国のタクシーは日本よりも安価なので、約150元(約2500円くらい)で宿泊ホテルに着きました。

それでも、中国が素晴らしいと思うのは、私が愛してやまないビールが大変安いことです! コンビニで売っている地元ローカルビールの青島ビールは6本で約22元(約380円)! これならば浴びるほど飲んでも大丈夫。ビールが安いのはレストランでも変わらず、街中のハイソなバーで頼んだラージサイズのハイネケンは20元(約345円)で、おもわずかけつけ2杯飲んでしまいました。中国最高!

そして、何と言っても中国は食の宝庫です。特に広州は「食は広州にあり」と言われるほどの美食の街で、広州名物である広東料理は北京料理、上海料理、四川料理と並んで中国四大料理に数えられています。特に広東料理は四川料理などのように辛さが少なく、日本人好みの味付けがされている料理が多いと言われています。広州料理の代表的な料理は叉焼(チャーシュー)、カニ玉、酢豚、シュウマイ、ワンタンなどですね。そこで私、いつもの取材同行者の方と初日から広東料理屋さんへ突撃しましたよ。

あれ? 広東料理屋さんのはずなのに、上海料理の名物である小籠包が…。まあ、良いんです、美味しいから問題ないんです。ちなみに広州は点心、飲茶の街とも言われていまして、香港と並ぶ飲茶文化の中心地なんです。だからお店によっては点心を置いてあるお店もあります。このレストランもそうでして、餃子や胡麻団子、月餅、小籠包、饅頭などのメニューがありました。

このレストランで特に美味しかった料理は鰻の揚げ物。中国の方も鰻を食すんですね。まったく癖がなく滋味深い味はまさに日本人好み。大変美味しかったです。

そして、おそらく米粉を使った麺が絶品でした。横に添えてあるタレをかけて食べるのですが、このタレは味付けが濃くなく、麺の硬さも適切で美味しい! タレの味付けは鶏ガラスープにオイスターソースを少々なのかなぁ。それにしても繊細で、まさに日本人好み。

このレストランに入って大正解。ここまでの行程でいくつかトラブルもありましたが、それも帳消しになるほどの夕食となりました。

また、このレストランで給仕してくれた店員のお姉さんが大変優しく、こちらが広東語を介せないと知ると身振り手振りでメニューの説明をしてくれたり、ビールを継ぎ足してくれたりと、楽しく食事できる場を提供してくださいました。中国の方々は基本的に世話好きなのですが、広州は大都市特有の冷たさがなく、むしろ観光客に対して温かく接してくれる印象があります。現地の方との触れ合いは旅の重要な要素です。その意味では、僕は広州という街が好きです、心から。

(次回へ続く)

 

 

 

 

 

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