【島崎英純】2012Jリーグ第28節・札幌戦レビュー(2012/10/7)

札幌の守備はそれほど機能していなかった

戦前に予測されていた通り、コンサドーレ札幌は3バックで臨んできた。子細に記すと守備時には5-4-1のような陣形で、3バックと言うより、両サイドもバックラインに入り込んだ5バックを形成してガチガチのマンマークを施していた。

一方で札幌は前線から積極的にプレスを掛け、バックラインもそれなりに押し上げていた。攻撃時にはバックラインを3人にし、中盤が積極的に前線の内山圭宏をサポートして、特に古田寛幸と岡本賢明の両MFがフレキシブルかつ精力的な動きで攻撃を活性化させていた。彼らは前節にJ2降格が決定していたため、精神的に一旦落ちついた状況で臨めていたようだ。全得点をマークした殊勲の古田が振り返る。
「降格が決まっていたので、今回は自然体で臨めたといいますか、やってやろうという前向きな気持ちになれました。よく、降格の決まったチームが急に勝ち出すようなことがありますけども、このような心境なのかなと思いました。気持ちが吹っ切れて、冷静にプレーできるんです。アグレッシブな気持ちも芽生えますし。今日はそれを感じました」

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