【島崎英純】2012Jリーグ第9節・横浜戦レビュー(2012/5/4)

横浜は自陣でしっかり守る作戦

セットプレーから先制を許すとゲームプランが難しくなる。ただでさえ、この日の浦和レッズは攻撃が機能不全に陥っていたのだから一層厳しい。中村俊輔のCKのこぼれ球から斎藤学にミドルシュートを決められた時点で、浦和が事態を打開するのは困難になった。

横浜F・マリノスは試合開始直後から前線が無闇にチェイス&プレスせずに自陣でブロック守備をしていた。4バックと中盤の4人が綺麗なラインを形成してスペースを埋め、浦和の選手のプレーエリアをかなり狭めていたが、これは敵将の樋口靖洋監督が事前にプランニングした戦い方だった。
ただ、このようなブロック守備は第7節の大宮アルディーシャが実践して浦和を攻略しているので、浦和をスカウティングすれば普通に導き出される手法だ。血気盛んな大黒将志と小野裕二にしてみれば消化不良だったかもしれないが、現在の横浜のチーム状況からいっても理に適った戦術である。樋口監督は試合の狙いをこう話した。
「ゲームプランとしては、相手の2シャドーをどう切るか。4-4のブロックを作る中で、浦和の武器である2シャドーをどう抑えるかを考えた」

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