【島崎英純】2012Jリーグ第12節・清水戦レビュー(2012/5/20)

完璧だった浦和の守備陣形

浦和レッズの完勝だった。3日前のナビスコカップ予選リーグ第4節・川崎フロンターレ戦は3-0で、今回は1-0と最少得点差だったが、清水エスパルスをシュート5本に抑え、私の取材ノートに記したメモでは、浦和は清水に一回も決定機を作らせていない。

今節の浦和は清水に対する守備対応がほぼ完璧だった。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督曰く、「相手はサイドが強み」だったが、その対策をうまく施しただけでなく、自らのストロングポイントを活かす守備戦術を採れたことが勝利に直結した。

浦和は各選手のマーキングが明快だった。いつものように守備時に5バックを形成する点は変わらないが、相手のアクションによって守備陣形とマーキングを施すかの整理が成されていた。

清水のシステムは4-1-2-3で、前線ではウイングがワイドに張り、中央で1トップが構えている。浦和はこれに3バックが対応した。1トップ・高原直泰にはリベロの永田充、右ウイング・大前元紀には左ストッパー・槙野智章、左ウイング・高木俊幸には右ストッパー・坪井慶介。そしてサイドアタッカーの平川忠亮と梅崎司は相手サイドバックのオーバーラップをケアして、相手にボールが渡ったら素早くアプローチしてプレッシャーを掛ける手法を採っていた。

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