島崎英純・小澤一郎対談「育成重視のリーガのクラブの経営コンセプトをどうJリーグに役立てるか」第2回(2011/11/9)

今回浦研プラスでは新しい試みとして、サッカーライターの小澤一郎さんをお招きし、島崎英純との対談を行いました。題目は「育成重視のリーガのクラブの経 営コンセプトをどうJリーグに役立てるか」。ヨーロッパの中でも育成を重要視する国であるスペインの実情を小澤氏からお話しいただき、それをJリーグにど う生かしていくのか、という形で進めていきます。代表の活動でリーグ戦が中断している期間を利用して、全4回の予定でお送りします。

聞き手:浦山利史(サッカーを読む!Jマガ

第1回はコチラ

日本の育成の問題点

浦山「これも大きな問題だと思うんですが、日本の場合は中学以降、ジュニアユース、ユースも同様ですが、3学年ごとに強化が分かれてしまいます。これはスペインに限った話ではないですが、ヨーロッパの育成段階は、1学年ごとにリーグ戦がある、というのが標準的だと思います。そこで必ず、毎年数十試合の経験が積めるようになっていますね」

島崎「そこに飛び級がありますよね。学年毎に分かれてはいるけど、優秀なタレントは上のカテゴリで戦えるということですよね」

小澤「飛び級の場合は、どのタイミングでも行うことが出来ます。例えば、”あの選手良いから、今週末に引き上げる”ということも可能です。ただし、それは上げる場合だけで、下げることは出来ません。プロの話になりますが、リーガに関してはもっと自由で、”怪我人が多いので、Bチームからトップへ選手を補充する”といった場合、24時間以内に試合がなければ、またBチームに戻って試合に出ることも出来ます」

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