仙蹴塵記

明治安田生命J2第28節 藤枝戦・第一報 早々に相手が退場し、前半にホ・ヨンジュンのゴールで先制。だが後半に痛恨の失点で1-1に終わる

明治安田生命J2リーグで9試合ぶりの勝利をつかむべく、ベガルタ仙台は前節・東京V戦から先発を2人変更して今節の藤枝戦に臨んだ。キム・テヒョンと内田裕斗が先発入り。ゲームキャプテンは林彰洋が務めた。

キックオフ直後、仙台は最終ラインの背後にホ・ヨンジュンが抜け出そうとしたが、ペナルティーエリアを前にしてファウルで倒される。これが決定機阻止の判定を受け、倒した山原康太郎にレッドカードが出された。仙台はこれで数的優位に立つ。5分、遠目のFKからキム・テヒョンが思い切ってロングシュートを打ったが、これは僅かにゴール右へ外れた。

15分、仙台は氣田亮真のロングパスに反応して郷家友太が抜け出す。郷家はGKと一対一になったが、ここは北村海チディに止められた。以後も仙台がボールを保持し、藤枝がドリブルで運んでのカウンターで返す展開が続く。

36分、仙台は鎌田大夢のスルーパスを受けたホ・ヨンジュンが抜け出し、切り返しからシュート。だがこれは北村に弾かれた。ここで獲得した37分のCKから内田裕斗が放ったミドルシュートは浮いてしまった。それでも攻め続けた仙台は41分、松崎快が右でワンテンポ置いて、外から追い越した真瀬拓海にパス。真瀬がクロスを上げると、これをホ・ヨンジュンが頭で確実に決めた。ホ・ヨンジュンの2試合連続得点で、仙台が1−0とした。
44分には氣田が左から切れこんでシュート。これは右に外れた。45+4分にはポストプレーをはさんで中島元彦がシュート。これは惜しくもクロスバーに阻まれた。仙台は1-0で前半を終えた。

ハーフタイムでの仙台の選手交代はなし。仙台は50分、氣田からのパスを受けた中島が混戦からシュート。これは相手に当たってコースが変わり、枠を外れた。63分には連続攻撃。氣田のシュートがクロスバーを叩き、跳ね返りを打った松崎のシュートは枠を外れた。

66分に仙台は2選手を交代。松崎と郷家から、オナイウ情滋と加藤千尋に代えた。69分にCKを獲得した仙台は、鎌田のキックに菅田真啓が頭で合わせた。だがこれは浮いてしまい、北村にキャッチされた。その直後に、仙台は痛恨のミス。ゴール前の混戦でクリアミスからボールをこぼし、河上将平に蹴りこまれてしまった。

1-1とされた仙台は、74分に左サイドでFKを獲得。中島が直接ゴールを狙ったが、ボールは浮いてしまった。75分には内田のクロスにオナイウが飛びこんだが、ヘディングシュートは右に外れた。

82分、ホ・ヨンジュンと氣田から、中山仁斗とフォギーニョに交代。攻撃の圧力を増す。90分にはCKから連続攻撃をかけたが、フォギーニョのシュートは枠を外れた。90+2分に中島が狙ったシュートはブロックされ、90+5分に中山が運んでオナイウに渡すも、シュートは右へ。仙台は最後のCKで林を上げての猛攻も実らず、1-1で試合を終えてしまった。

数的優位、先制などといった好材料を多く得ながら、逃げ切れなかった仙台。勝利を逃し、リーグ戦では9試合も勝てていない。堀孝史監督は「10人になったことがもしかしたら少し難しくなった部分があったかもしれませんけれども」と前置きしたうえで「前節と同じような失点もあるので、そこは見つめ直さなければいけない」と、ゴール前でボールをこぼしての失点を重く見た。厳しい結果が続く。

reported by 板垣晴朗

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