仙蹴塵記

明治安田J2第10節 山形戦・第一報 前半に相良竜之介と菅田真啓のゴールでリードし、試合をコントロールして2-0でみちのくダービーに勝利

明治安田J2第10節・山形戦は、大観衆をユアテックスタジアム仙台に集めたみちのくダービー。ベガルタ仙台は前節・藤枝戦と同じ先発メンバーを選択した。ゲームキャプテンは林彰洋。

立ち上がり1分に仙台は左から攻めこまれ、山田拓巳と氣田亮真に連続でシュートを打たれたが、これはどちらもブロック。逆に4分にはロングスローの流れから連続攻撃をしかけたが、工藤蒼生のシュートは枠を外れた。
リズムをつかんできた仙台は10分、山形陣内右サイドでボールを奪取。中山仁斗がキープして左に展開すると、それを受けた相良竜之介が相手GKの位置をよく見てシュート。これが決まって相良は今季4点目。仙台が先制、1-0とした。
仙台は激しいプレスで相手の勢いを押し戻し、中盤で激しい潰し合いに持ちこむ。25分、仙台がカウンターに出ると、中島元彦が相手GKが出た隙を狙いロングシュート。これは右に外れた。
32分、仙台は右に抜けた髙田椋汰がクロス。これにファーサイドの中山が右足で合わせたが、打ち上げてしまった。38分、石尾陸登のロングスローから仙台が連続攻撃。GK後藤雅明が弾いたボールを左サイドで長澤和輝が拾い、クロス。これに菅田真啓が頭で合わせて、仙台が追加点。菅田の今季2点目で、仙台が2-0とした。
前半の終わり頃には相手の猛攻を受けた仙台だが、全員守備で食い止めた。前半は2-0で終えた。

ハーフタイムでの仙台側の選手交代はなし。仙台は60分、左サイドで石尾がドリブル突破からクロス。これにファーサイドの郷家友太が合わせたが、ヘディングシュートは後藤雅明にキャッチされた。67分、仙台は相手CK時の競り合いで長澤が負傷退場するアクシデント。代わって松井蓮之がピッチに入った。
山形にボールを持たれる難しい時間が続くが、仙台は集中した守備でしのぐ。77分には中島からエロンに交代した。84分、仙台は連続でCKのチャンスをつかんだが、これは入らず。こぼれ球を拾った石尾のシュートも枠を外れた。
仙台は山形の人数をかけた攻撃でCKに持ちこまれる場面が増えたが、林を中心に落ち着いて阻止。90+1分には相良と中山に代わって、知念哲矢とオナイウ情滋がピッチに入った。5-4-1の逃げ切り体制に入った仙台は最後まで全員が走り抜いて相手の攻撃を寸断。6分のアディショナルタイムも堅い守備を崩さず、2-0で勝利した。

森山佳郎監督は試合後に、前半のうちに追加点を取れたことが勝負の上では大きかったと振り返った。「2点目を取れたことで、しっかりミドルブロックも敷きながら奪ってカウンターという方にちょっと舵を切れた」。守備のかたちを変え、試合の進め方についても幅を広げることができたのは大きな収穫のひとつだった。

reported by 板垣晴朗

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