仙蹴塵記

明治安田J2第14節 鹿児島戦・第一報 髙田椋汰のスーパーゴールで先制後、苦しい展開に。林彰洋のスーパーセーブなどで乗りきり、1-0で連勝

ベガルタ仙台は中二日の日程で、明治安田J2第14節・鹿児島戦の先発メンバーは前節から3人を交代した。工藤蒼生、名願斗哉、菅原龍之助が先発出場。ゲームキャプテンは林彰洋が務めた。

キックオフ前までの大雨に影響により足下の状態は悪かったが、仙台は立ち上がりから攻勢に出る。6分、小出悠太からのサイドチェンジを名願斗哉が受けてドリブル。同サイドでパスを受けた中島元彦がシュートしたが、これは右に外れた。14分には名願が左サイドで切り返してからループシュート。しかしこれはクロスバーに当たってゴールならず。
攻めの手を緩めない仙台は、15分にゴールを破る。菅田真啓からのパスを受けた髙田椋汰が、遠目の位置から思い切って右足を振り抜く。矢のようなシュートがゴールに突き刺さり、仙台が先制し1-0とした。髙田はこれが嬉しいJ初ゴール。
17分、仙台は追いかける鹿児島に決定機を作られる。端戸仁にミドルシュートを狙われたが、これは林が弾いた。21分には相手FKから、22分には相手CKのこぼれ球から際どいシュートを打たれたが、これはどちらも林が食い止めた。
31分、押し返した仙台は相手陣内左サイドでFKを獲得。中島が低弾道のシュートでゴールを狙ったが、これは僅かに右へ外れた。その後は雨が強まったこともあってか両チームともボールコントロールに苦しみ、攻撃が雑な展開に陥ってしまった。仙台は髙田の先制点で1点をリードし、1-0で試合を折り返した。

仙台ベンチは後半から、オナイウ情滋に代えて郷家友太を投入。仙台は早速46分に、左サイドで菅原がボールを運び、名願のラストパスから中島がシュート。これは枠を外れた。50分にはサイドチェンジを受けて名願がミドルシュート。これは右に外れた。51分には左サイドの高い位置でカットして繋ぎ、最後は工藤蒼がミドルシュートを狙ったが、これは当たり損ねて右に転げていった。
57分、仙台は名願と菅原を、相良竜之介と中山仁斗に交代した。59分にはCKのこぼれ球を相良が拾ってシュートしたが、これは左に外れた。63分、林のフィードが相手に渡りカウンターからシュートに持ちこまれたが、これはなんとかブロック。66分、仙台は痛んだ工藤蒼に代わって長澤和輝が入った。
68分に仙台は菅田のクリアボールを拾われて星広太にミドルシュートを打たれたが、これは右に外れた。その後も開いてCKからのピンチが続き、なかなかシュートまで持ちこめない。78分、ようやく右サイドからボールを運ぶと、中島のスルーパスに相良が走りこむ。しかしこれはGK泉森涼太にブロックされた。81分には右サイドを破られて角度のないところから福田望久斗にシュートされたが、これは林が止めた。
85分、仙台は中島から真瀬拓海に交代。真瀬は右のMFに入った。86分に髙田が右からゴール前に切れこみ、真瀬とともにシュートを狙うが、これはコントロールミスして枠を外れた。ようやく落ち着いてボールを保持できるようになった仙台は、CKでキープして時間を使う。90+4分に相手ロングカウンターからシュートを許したが、これは林がまた食い止めた。仙台はなんとか髙田の先制点によるリードを守り切り、1-0で試合を終えた。

非常に苦しい内容の試合の末に、つかんだ勝点3。森山佳郎監督は先制後の試合運びを課題に挙げた一方で、「反省でもあり、たくましくなったことでもあります。こういう経験も成長のひとつの段階としてはかなり良かったのかな」と、この状況下で結果を出したことを評価した。

reported by 板垣晴朗

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ