仙蹴塵記

明治安田生命J2第26節 金沢戦・第一報 郷家友太のゴールで一時追いつくも終盤の失点で1-2の敗戦。堀孝史監督の初陣を飾れずリーグ戦7戦勝ちなし

堀孝史監督就任後のベガルタ仙台にとって初めての試合となった、明治安田生命J2第26節・金沢戦。新監督は先発メンバーを前節から4人入れ替えた。林彰洋、鎌田大夢、エヴェルトン、ホ・ヨンジュンが先発入り。12日の天皇杯3回戦・名古屋戦でプレーした秋山陽介、加藤千尋、オナイウ情滋、中島元彦、菅原龍之助も続けてベンチ入りした。ゲームキャプテンは林が務めた。

立ち上がりに仙台は金沢のロングボールを受ける展開になる。2分には自陣でカットされて加藤潤也にミドルシュートを打たれたが、これは林がおさえた。6分には藤村慶太のミドルシュートを受けたものの、これはクロスバーに救われる。しかし7分、空中戦から最終ラインの裏にボールを送られ、大石竜平に先制点を許した。

仙台は、0-1とされてようやく攻勢に出る。9分、氣田亮真のパスを受けたホ・ヨンジュンが切り返しからシュート。これは枠を外れた。18分には氣田が切れこんでシュート。これは白井裕人に弾かれた。22分、攻め上がった若狭大志が相手陣内右サイドで倒されFKを獲得。キッカーの内田裕斗がゴールを狙ったが、これは壁に跳ね返された。

仙台はボールを運べるようになったが、シュートまでいけずにカウンターを受ける場面が多発。29分には小島雅也に長い距離を運ばれ、ラストパスを加藤にシュートされたが、これは枠外だった。34分、相手CKからの連続攻撃で豊田陽平に近距離でシュートを打たれたが、林がファインセーブ。追加点を許さなかった。36分には加藤と大石に連続でシュートを浴び、相手のミスに救われるなど、悪い流れが変わらない。仙台はシュートの少ない低調な攻撃が続き、序盤の失点を取り返せず。0-1で前半を終えた。

ハーフタイムでの選手交代はなし。後半になると鎌田とエヴェルトンの両ボランチがボールを持てる場面が増えるが、CKまではいけてもシュートはまだ遠い。62分には右サイドから上げられたクロスを杉浦恭平にヘディングシュートされたが、これは林がゴールライン前で食い止めた。

63分、エヴェルトンと山田寛人に代わり、加藤とフォギーニョがピッチに入った。すると65分、仙台左サイドからの氣田のクロスに両チームの選手が交錯。これを拾った郷家友太が押しこんで、1-1に追いついた。

郷家の今季7点目で追いついた仙台は、途中投入の加藤とフォギーニョが勢いを加えて攻めこむ。だが30分にCKの流れからフォギーニョが狙ったシュートは、ブロックされた。77分には内田とホ・ヨンジュンがオナイウと菅原に交代した。だがその直後の78分、右サイドから大谷駿斗に送られたグラウンダーのクロスを、ゴール前で杉浦恭平にワンタッチで軌道を変えられてゴールされた。

仙台は1-2とされ、再び追いかける展開に。85分に若狭から中島に交代した。しかし攻撃はシュートに到らないまま跳ね返される。90+5分にようやくパワープレーから中島が左サイドからシュートしたが、左に外れる。仙台は監督交代の効果なく、1-2で敗れた。

これでリーグ戦は7試合勝ちなし。堀孝史監督は後半に修正をかけられたことは挙げつつ「入りの部分でうまくいかなかった」と、シュートに到らなかった攻撃や攻守の切り替えなどの課題を挙げた。次節・東京V戦までの約1週間で、どれほど立て直せるか。危機的な状況は続いている。

reported by 板垣晴朗

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