仙蹴塵記

明治安田生命J2第25節 栃木戦・第一報 二度のビハインドをフォギーニョと菅田真啓のゴールで追いつくも、攻勢まで時間がかかり2-2で引き分け。6戦勝ちなし

明治安田生命J2第25節・栃木戦でのベガルタ仙台は、鎌田大夢とホ・ヨンジュンが警告累積により出場停止。このこともあり、前節から先発メンバーが5人交代した。若狭大志とキム・テヒョン、さらに別メニューから戻ってきた松下佳貴と中島元彦、郷家友太が先発に復帰。ゲームキャプテンは松下が務めた。

仙台は序盤に相手のCKを連続して受ける。7分には黒﨑隼人にシュート性のクロスを上げられたが、ここは小畑裕馬が片手でナイスセーブ。8分には逆にカウンターで攻めこみ、右から繫いで中島が左足でシュートに持ちこんだ。しかしこれは枠を外れた。10分には氣田亮真のドリブルから栃木ゴール前に迫り、クロスのこぼれ球を若狭大志がシュート。これは右に外れた。

仙台は21分にクロスから根本凌のヘディング、22分に小堀空のミドルシュートを受けたが、いずれも小畑がセーブ。だが31分、栃木CKのクリアボールがファーサイドに流れたところを大谷尚輝に頭で決められ、先制を許し0-1とされてしまった。

仙台は中盤でのカットからボールを動かしてクロスには持ちこめるが、シュートが遠い。前半はセットプレーの失点を取り返せず、0-1で終わった。

ハーフタイムでの選手交代はなし。後半立ち上がりも栃木の強烈なプレッシャーがかかり、仙台はなかなか前を向いてボールを運べない。相手クロスからのピンチになんとか耐えると、58分に右サイドから攻撃。松下のスルーパスは弾かれたが、こぼれ球を拾ったフォギーニョが左足を振り抜く。するとこれが決まって1-1となった。フォギーニョの今季初ゴールで、仙台が試合を振り出しに戻した。

しかしこの同点の時間が続かない。61分、相手クロスを黒﨑にボレーシュートで叩きこまれ、仙台は再び勝ち越される。1-2とされた。

また追いかけることになった仙台は、64分にポストプレーを挟んで若狭がシュート。だがこれは枠を外れた。67分に仙台は2選手を交代。内田裕斗と山田寛人に代えて秋山陽介と中山仁斗を投入した。それでもなかなか栃木の勢いを止められなかったが、74分にCKをもぎ取る。すると中島のキックに菅田真啓がピタリと合わせ、ゴール。菅田の今季4点目で、2-2とした。

79分、仙台はフォギーニョと若狭から梁勇基と小出悠太に交代。87分には郷家を遠藤康に交代した。その遠藤のFKから87分に連続攻撃をしかけたが、キム・テヒョンのシュートがクロスバーに阻まれるなどあって、栃木の壁を破れず。90+6分には中山が密集から決定的なシュートを放つも、僅かにゴール左へ外してしまった。仙台は2-2の引き分けで試合を終えた。

仙台は二度追いつく粘りを見せたものの、逆転できず引き分けで6試合勝ちなし。伊藤彰監督は追いついての引き分けにも「絶対的に良くないこと」と満足できない状況をあらためて口にし、苦しい展開でも「最後にチャンスがあったので、そこでしっかり決めきるところは勝点3を奪い取るためには必要」と逆転できなかったことを大いに反省した。

reported by 板垣晴朗

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