仙蹴塵記

明治安田生命J2第9節 清水戦・第一報 郷家友太の2試合連続ゴールで追いつき、難敵相手のアウェイで勝点1を獲得

ベガルタ仙台は明治安田生命J2第9節・清水戦で、今季初めて先発・ベンチメンバーともに前節と同じ18人を選んだ。ゲームキャプテンは小出悠太。

仙台は8分に相手CKを防ぐと、そのカウンターから郷家友太のシュートに繋げた。しかしこれは惜しくも枠を外れた。12分には自陣から林彰洋が相手最終ラインの裏へロングフィードを狙ったが、これは飛び出してきた相手GK権田修一にクリアされた。

仙台は23分、自陣右サイドで相手に直接FKを与えてしまう。乾貴士が蹴ったボールは際どいコースに飛んだが、左ポストに当たりノーゴール。仙台は救われた。

清水があの手この手で仙台最終ラインの裏を狙ってきたが、仙台は落ち着いて跳ね返して反撃の機を待つ。31分に相手陣内右サイドで得たFKから、中島元彦がゴール前の混戦に放りこむが、これはシュートにする前に相手にクリアされた。32分には自陣で菅田真啓がボールを奪われピンチに。しかし乾のボレーシュートは枠を外れ、仙台は命拾いした。

39分、相手陣内でのカットから中島が運んでミドルシュート。これは権田に弾かれた。43分には再び乾に直接FKからシュートを狙われたが、枠外。反撃に移りたいところだったが、吉田豊のスルーパスを右サイドから白崎凌兵に流しこまれ、先制点を取られた。仙台は0-1で前半を終えた。

仙台は後半から、秋山に代えて内田裕斗を投入。48分、仙台は左サイドのタッチライン際を山田寛人が抜け出し、ゴールに迫る。しかしクロスは権田にキャッチされた。直後にカウンターからディサロ燦シルヴァーノに決定機を作られたが、シュートは外れた。51分には左サイドを破られ、サイドはホナウドにシュートを許したが、これは林が正面でセーブした。56分にはカウンターから大ピンチ。しかし林がチアゴ・サンタナのシュートを防ぎ、乾のループシュートもキャッチした。

劣勢の仙台は、57分に若狭大志からフォギーニョに交代。郷家を左サイドに移した。しかしなかなかシュートに持ちこめず。71分にキム・テヒョンからフォギーニョへのダイナミックなサイドチェンジは通ったが、フォギーニョのクロスはゴールラインを割ってしまった。72分には相手陣内でのカットから中島がスルーパス。だが惜しくも山田には会わなかった。

75分、仙台は中島から加藤千尋に交代。加藤が左サイドへ行き、郷家をトップ下に移し攻勢を強めると、78分に内田が左サイドでのカットから猛然と攻め上がり、フリーで出したクロスを郷家が蹴りこんだ。郷家の2試合連続ゴールで、仙台が追いつき1-1とした。

87分、仙台は山田と鎌田大夢に代え、蜂須賀孝治と松下佳貴を投入した。89分、松下のFKに菅田が足で合わせたが、シュートは僅かに左へ外れた。

終盤は清水が長身FWオ・セフンにハイボールを送るなど攻勢を強めてきたが、仙台は慌てず対処。しかし勝ち越し点を取ることはできず、1-1で試合を終えた。伊藤彰監督は「前半の一番やられてはいけない時間帯に失点したところは、選手たちがもう一回り大きくならないといけない」という反省点とともに、アウェイで追いついての引き分けという結果については「先に失点をしたあとに追いつけたことをポジティブにとらえて、チームとして次のステップにつなげていきたい」と次のホームゲームでの勝利に目を向けた。

reported by 板垣晴朗

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ