仙蹴塵記

明治安田生命J2第35節 大分戦・第一報 ボールを思うように保持できず守勢の90分。0-1で5連敗

明治安田生命J2リーグ戦4連敗で、監督が交代したベガルタ仙台。伊藤彰新監督の初戦となった今節の大分戦では、フォギーニョと吉野恭平が出場停止。前節から先発メンバーが3人入れ替わった。負傷から復帰した松下佳貴が今季初出場。名倉巧と氣田亮真も先発に戻った。ゲームキャプテンは中山仁斗が務めた。

両チームともロングボールの多い立ち上がりから、次第にボール保持に長ける大分がペースを握る展開に。仙台は10分、相手陣内でのカットから左サイドで繋ぎ、内田裕斗がクロスを送ったが、これはゴールラインを割った。12分には遠藤康の浮き球パスを受けて中山がシュートしたが、相手のブロックに遭ってCKとなった。このCKはGK吉田舜に止められゴールならず。

仙台は25分の相手CKのこぼれ球、26分の町田也真人のシュートからそれぞれピンチになるが、小畑裕馬のファインセーブなどで失点には到らず。28分にはサムエルにヘディングシュートをされたが、クロスバーに助けられた。
前半は大分のボール保持が続き、25分付近でピンチがあったものの、仙台は小畑を中心に守って無失点。だが攻撃ではセットプレーのような少ない好機を生かすことができず、無得点。仙台は苦しい内容ながら0-0で前半を終えた。

伊藤彰監督ハーフタイムコメント
・連動してラインを上げてコンパクトに。
・攻守の切り替えを早く。
・もっとゲームをコントロールして攻撃的にいこう。

ハーフタイムでの選手交代はなし。後半立ち上がりに仙台は相手クロスから決定的シュートを打たれたが、小畑が正面でセーブ。直後に仙台がCKを得るも決められず、返す刀で49分に三竿雄斗のダイビングヘッドを受けたが、これも小畑が弾いた。51分には名倉がドリブルで粘り、最後は中島元彦がミドルシュート。これは惜しくも上に外れた。

55分、仙台は名倉から富樫敬真に交代。63分には氣田と松下から加藤千尋と梁勇基に交代した。4-4-2の配置を明確化してからはボールを保持する時間を作ることができた仙台だが、シュートに持ちこめず、劣勢は続く。68分、左サイドの相手パス交換からクロスを上げられ、途中出場の呉屋大翔にヘディングシュートを決められてしまった。

73分、仙台はカウンターから金崎夢生に抜け出されたが、小畑がこれを食い止めた。76分には富樫が吉田にプレスをかけてシュートに持ちこむが、枠を外した。

仙台は77分、中島と内田から皆川佑介と蜂須賀孝治に交代した。83分、右サイドを破られるピンチも、蜂須賀がカバーに入ってゴールを守った。

88分、遠藤が左サイドに大きく展開。これを加藤がシュートしたが、枠を外した。遠藤をボランチに置いての攻撃的布陣もほぼシュートに繫がらず、0-1で試合終了。5連敗となってしまった。就任から短時間での準備となった伊藤彰監督は「選手と同じ絵を描きながらやるところは、私自身の力のなさで、もう少しやらなければいけなかった」と反省するとともに「ゴールを目指して前に行く推進力をもっと出せるようになれば、もっといいゲームになります」と、中三日ですぐにやってくる次節を見据えた。

reported by 板垣晴朗

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