仙蹴塵記

明治安田生命J2第27節 岩手戦・第一報 今季最多の5得点で大勝。うち途中出場選手が3得点、総合力でつかんだ5-1

アウェイゲームが続くベガルタ仙台は、その2戦目である明治安田生命J2第27節・岩手戦で前節から先発メンバーを1人変更。負傷で前節を欠場した中島元彦がスターティングメンバーに復帰した。ゲームキャプテンは平岡康裕。

仙台は2分に相手ポストプレーから桐蒼太にこの試合最初のシュートを許したが、杉本大地が落ち着いてセーブ。3分に加藤千尋のスルーパスから抜け出した皆川佑介が、6分にスローインからのパス交換で抜けた真瀬拓海が、それぞれクロスを送ったが、シュートには到らなかった。

仙台がシュートを打てないでいると、徐々に岩手が盛り返す。19分には仙台左サイドでFKを取られると、その流れから押しこまれたが、直前のプレーがオフサイドでノーゴール。仙台は逆に23分、皆川が相手陣内でFKを取った。中島元彦がゴール正面遠目からキックしたが、これは枠を越えた。26分には中島の左CKに平岡が頭で合わせたが、これは枠外だった。

焦らず相手の隙をうかがう仙台は、29分、中島が相手最終ラインが押し上げたところを逃さずスルーパス。これに反応した中山仁斗が頭でループシュートを放つと、GK松山健太の頭上を越えてゴールイン。中山の今季8点目で仙台が先制した。

43分、仙台は平岡のフィードを中山が落とし、これを受けた加藤が遠目からシュート。これは枠を外れた。仙台は1-0でリードして前半を終えた。

原崎政人監督ハーフタイムコメント
・ボールの動かし方は悪くない。
・体力的にきついが前に出て行って押し込むこと。
・予測として準備すること。
・数的優位を作るためにアップダウンすること。
・もっと走る。

ハーフタイムでの仙台の選手交代はなし。仙台は立ち上がりのセットプレーのチャンスを生かせず、カウンターでボールを運ばれる。すると53分、自陣でのパスミスをカットされ、モレラトにミドルシュートを決められた。これで1-1とされた。

仙台は57分、中島が右サイド遠目からゴール前の皆川にクロスを送るが、これは松山にキャッチされた。62分、仙台は流れを変えるため皆川と加藤を富樫敬真と名倉巧に交代。すると64分、入ったばかりの名倉が右サイド遠目から思い切ってシュート。これが見事ゴールインして、仙台が名倉の今季4点目により再び勝ち越し。2-1とした。

仙台はさらに畳みかける。70分、左サイドで溜めて相手を引きつけ、富樫が横パス。これに右サイドから真瀬が猛然と突っこんで、矢のようなシュートを決めた。真瀬の今季3点目で、仙台は3-1とした。

74分、仙台は右サイドでのFKから中島が直接ゴールを狙ったが、これは松山に弾かれた。80分には氣田から石原崇兆に交代した。そして84分、その石原がボールを運んでカウンターをしかけ、ラストパス。これを同じく途中出場の富樫が鮮やかな身のこなしから決めて、今季7点目。仙台は4-1とした。

点差を広げた仙台は88分、中山と中島を蜂須賀孝治と鎌田大夢に交代。90+3分には、フォギーニョのフィードから抜け出した富樫が倒されてPKを獲得。富樫が確実に決めて、この日2点目。5-1とした。

仙台は今季最多の5得点で、5-1と大勝。原崎政人監督は前半が「攻撃の迫力に欠けていた」と反省交じりで振り返ったが、修正して猛攻をかけて勝利したことで「後半に関しては非常に良いゲームをやってくれた」とチームを称えた。

reported by 板垣晴朗

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