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土井康平選手 現役引退会見全文

 

121414時。土井康平選手の現役引退会見が行われました。その様子と、土井選手の言葉の全文を紹介します。

 

【冒頭あいさつ】

「まずはお忙しい中、お集まりいただき、また配信でご覧になってくださっているみなさん、ありがとうございます。私、土井康平は今シーズンをもって現役を引退することになりました。15年間こうやって自分がまさかプロサッカー選手として長くやってこれるとは思っていなかったですし、それも支えてくださったファン・サポーターの皆様、チーム関係者、スポンサーの皆様のおかげだと思っています。ありがとうございます。

そして10年前、東日本大震災から復興しようとする岩手をなんとか元気づけたいと思って、このグルージャに入団しました。地域リーグから始まり、J3昇格、そこからはキャプテンもやらせていただきましたが、本当に苦しいことしかなかったなと感じていましたが、最後、こうやってJ2昇格というものを手に入れることができて、今までの苦労が報われたと思っているので、仲間には本当に感謝しています。

途中、このチームがなくなってしまうかもしれないということもありましたし、そんな中で支えてくださったスポンサーの皆様、今はNOVA様が来てくださって、こうしてJ2昇格を手に入れられたので、今まで携わってくださったグルージャに関係するすべての皆様に感謝しています。ありがとうございます。

そして、家族には本当につらいときもどんなときも、笑顔で元気づけてくれた妻と子ども、そして僕を丈夫な体で産んでくれた両親には感謝の気持ちでいっぱいです。

簡単ではありますが、15年間お世話になりました。ありがとうございました。」

 

―今日の会見はどんな時間にしたいと考えていますか?(司会者)

今は頭が真っ白ですが、感謝の気持ちしかないので、それを伝えられたらなと思います。

 

【坂本社長あいさつ】

みなさん、本日は土井選手引退会見におあつまりいただきありがとうございます。そして土井選手、長い間本当にお疲れ様でした。いわてグルージャ盛岡の18年という歴史の中で、10年という半分以上の歳月を選手として支えていただきました。本当に感謝しております。そして今シーズンのJ2昇格につきましては選手としてはもちろん活躍、貢献していただきましたが、若手の多いチームの中でベテランの土井選手の存在は本当に大きかったと思います。この場をお借りして感謝申し上げます。ありがとうございました。

これから土井選手はフロントスタッフの一員として営業部に配属されまして、営業課長として活躍してもらう予定であります。選手の中では仲の良い方でよく話をするのですが、彼の明るい性格とポジティブな考え方、コミュニケーション能力の高さから現在もスポンサーの皆様からかわいがっていただいてますが、今後は営業マンとしても大成するものと期待しております。これからフロントスタッフとして第二の人生を歩み始めますが、ぜひがんばっていただいて、将来、いわてグルージャ盛岡を引っ張る人間の一人になっていただきたいと心より思っております。本日はありがとうございました。

 

―今、坂本社長から引退後もグルージャでというお話がありました。土井選手はこのあたりについてどのような思いでいますか?(司会者)

10年間、本当にお世話になったクラブなので、そのいただいた恩を一生懸命返していきたいと思いますし、社会人1年生になりますが、少しずつ積み上げていって、ゆくゆくは(坂本社長の椅子を指さしながら)ここの席に座りたいなと思います。

【メディアとの質疑応答】

―社会人リーグからJ3に上がって、J2という道のり、まさにこれからという時期。まだ32歳、GKとしては経験が勝ってきている中、なぜこのタイミングでの引退だったのか教えていただけますでしょうか。(テレビ岩手・渡邊雄介アナウンサー)

「このクラブでJ3をずっと戦ってきて、J2に上がるなんてまず考えられないことだったところを、こうやって上がるチャンスが巡ってきたわけなんですけど、自分の中では2~3年前からJ2昇格というものを大きな目標としてやってきて、そこを達成できたら自分は一つ区切りを付けようと思っていました。それが達成できて、昇格は心からうれしいんですけど、内心、少し寂しい気持ちもあって。複雑な心境でした。でも、本当に夢がかなうんだなということを教えてもらって、感謝しています。」

 

―一番思い出に残っている試合はどの試合でしょうか?(テレビ岩手・渡邊雄介アナウンサー)

GKなんですけど点を取った試合(2014シーズンのアウェイ長野戦)と、初めてアキレス腱を切って全治半年を経て復帰戦となったYS横浜戦、32で勝った試合が一番印象に残っています。」

 

J3への昇格、そしてJ2への昇格。2つを経験したグルージャで唯一の人間となりましたが、2つの昇格の喜びの違いなどについて教えてください。(フリーランス・髙橋拓磨)

J3昇格のときはまだ自分も若かったので、考えずに勢いでサッカーをやっていて、気づいたら勢いで上がっちゃったという感じでした。今回(J2昇格)に関しては自分の年齢もありますし、まわりの戦っている選手の顔をみても本当にプレッシャーと闘うこの数ヶ月というか、1年通してですけど、特にこの最後3ヶ月は1年以上に感じましたし、僕は後半戦出番はなかったんですけど、出ている選手の顔を見ると本当にプレッシャーがかかっていて、なんとか出ていない中でも力になりたいと思って一生懸命やったので、最後くらい、(自分を)ほめてあげたいなと思います。」

 

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