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【トピックス】えーちゃん先生、トークで大活躍! とらちゃんはヒールリフト披露 夢クラス・寒河江市立醍醐小学校

それぞれボールを手に登場した藤嶋栄介選手と千葉虎士選手。「えーちゃんと呼んでください」「とらちゃんと呼んでください」と自己紹介した。

選手が学校に赴き、子どもたちと夢について語り合う「日新製薬PRESENTSモンテディオ山形 夢クラス」。今シーズン最初は5月13日、県内3校で行われた。寒河江市立醍醐小学校に登場したのは、藤嶋栄介選手と千葉虎士選手。名前にトラが付く千葉選手と、阪神タイガースの大ファンという藤嶋選手でトラつながり(?)のコンビだ。

ウェルカムボードはモンテカラーの配色。エンブレムもいっぱい。

正面に見えるのは、慈恩寺の麓にある慈恩寺テラス。画面左手奥の大きな建物が醍醐小学校。まさに目と鼻の先にある。

一緒に参加したのは4〜6年生15人。晴れていれば芝生のグラウンドで実施する予定だったが、あいにくの雨のため、体育館での開催となった。

パスや変則ドッヂボールで汗を流したあとは夢の発表。車座になり、子どもたち全員が夢の発表を行った。山形百名山踏破し、「アルピニストになりたい」という夢や、「後輩に頼られる上司」というサラリーマン希望の子どもなど。ほかにも漁師、ネイリスト、プロゲーマーなどさまざま。それを受けて、選手の2人も小さい頃に抱いた夢やたどってきた道のことを語った。

子どもたちとまずはパスでコミュニケーション。主導するのは自らゴールキーパークリニックも主催する藤嶋選手。サッカーで苦手なことは「基礎的なパスコン」と答えていた千葉選手も笑顔で実施した。

変則ドッヂボールはボールが1個とゴム製のフリスビーが2個を同時に行き交うカオスな展開。藤嶋チームと千葉チーム、どっちが勝ったかは写真が雄弁に語っている。

夢の発表はこんなに近い距離で!少人数のためか、男の子と女の子がバラバラに入り混じる光景もいいですね。

千葉選手が語ったのは、ベガルタ仙台のユースチームに入れず、一念発起してモンテディオユースに加入し、そこで頑張っていたらトップチームから声がかかったという話。藤嶋選手は、いろんな可能性があるなかでサッカーを選んできたことや、夢を叶えるために大事なことのレクチャーも盛り込んだ。(このスピーチの意訳を最後に掲載します)

6年生とは7歳差、藤嶋選手とは15歳差という立ち位置の千葉選手。はにかみながら流し目風の視線を送るのはちょっとずるい!

トークの中心は常に藤嶋選手。千葉選手の回答の番でも、横からの追加質問でさらに答えを引き出すなど、MC兼任の活躍ぶりだった。

そのまま雪崩れ込んだ質問コーナーでは、サッカーに関連したものから、プライベートなものまで、幅広く質問が及んだ。

「好きな動物は?」には、千葉選手は「虎ですからね」とネコ好きを表明。小さい頃に噛まれた体験からイヌは苦手とのこと。藤嶋選手は「イヌも飼ってるし、ネコは実家で飼ってるし、爬虫類も好き」とオールラウンダーぶりを表明していた。

「これからの夢は?」には、千葉選手は「日本代表になってワールドカップに出場して、テレビに出られる選手になる」と宣言。藤嶋選手は「モンテディオ山形がJ1に行くことは変わらない。個人としてはそのピッチに立ち続けること」と回答した。

「リフティングを何回できるか」の質問に、リフティングを始める2人。座ったままのリフティングを披露した千葉選手は、「サッカーで得意な技は?」の質問にヒールリフトも披露した。

目を細めて笑う藤嶋選手と、ニヒルな照れ笑いの千葉選手。こんな表情でも個性が出る。

最後にみんなで集合写真の撮影。

夢クラスで使用されていたボード。左上にはさっきまで今シーズンのポスターが貼られていましたが…

集合写真に差し変わりました!夢クラス終了後、教頭先生が急いで作業して当日のうちに掲示されました。

 

■■藤嶋栄介選手の夢に関するコメント(意訳)■■

プロサッカー選手、バスケットボール選手、そして警察官。さまざまな可能性のなかから現在に至った藤嶋選手。

いま、みんな夢を聞かせてくれたと思うんだけど、本当に素晴らしい夢をみんな持っているなと思いました。僕がちっちゃい頃の夢は、警察官でした。というのは、お父さんが警察官、ふだんから「お父さん、かっこいい」と思っていたから、お父さんみたいになりたいなあと思って。

サッカーを始めたのは5年生。4年生の終わりぐらいかな? そこからサッカーを始めて、最初からキーパーをずっとやってたんだけど、それまでいろんなスポーツをやってきて、最初は、プロサッカー選手になるのが夢じゃなかったです。そのサッカーを始めたときに、一緒にバスケットボールも始めて、バスケットとサッカー、両方両立してやってました。

中学生でも続けて、「高校、どこ行こうかなあ」と思ったときに、たまたまみんなより背が大きくて180センチぐらいあったので、バスケでもいろんな高校から「来てください」とオファーを出していただいたりとか、サッカーでもいろんな話をいただいたりして、自分のなかで、「将来どうなっていたいかなあ」と。

それまでは警察官になりたかったので、どれぐらいからか、サッカーやバスケのブロの世界で活躍したいなあという思いが自分のなかで生まれてきて、そこからプロサッカー選手をめざすようになりました。そのときはバスケのプロがなかったので。サッカーに行くか、バスケに行くかですごい迷ったんだけど、その当時、サッカーがすごい盛り上がっていて、「チャンスがあったらサッカー選手になりたいなあ」と思って、そこから高校を選んで、ブロサッカー選手をめざすという方向で、警察官からプロサッカー選手に夢を変えました。

みんな素晴らしい夢を持っていると思うんだけど、これから大きくなる途中で、もしかしたら自分のなかで夢が変わってくるかもしれない。違うことやりたいってなっちゃうかもしれない。でも、それはそれで全然オーケーだし、僕も警察官が夢だったけど、プロサッカー選手は全然違うでしょ? 僕は、警察官になりたいと思ったのはお父さんの影響だし、誰かのために役に立ちたい、と。誰かのために役に立ちたいとか、自分がやってて楽しいとか、やっていきたいとか、そういうのって、夢を叶えるための原動力、夢を叶えるための力になる。

いろいろ夢を持ち続けてほしいし、これからみんなの夢が変わったとしても、またたぶん、変わった夢に対してやり甲斐が出てくる。そうしたら、そのやり甲斐を見つけてどんどんチャレンジしていけば、その夢が叶うだろうし、俺は「プロサッカー選手になる」と決めてから、何度もサッカーをやめようとしたけど、夢を叶えるために、ずーっとうまくいくわけじゃない。トラもベガルタのユースを落とされた。でも、それで悔しくて、そこからモンテのユースに入って、そこで夢を叶えたのね。

夢があって、その夢に対してまーっすぐ登っていく人って本当にごくわずかしかいない。だから、やめたくなっても、違う夢になったりするなかでも、いろんな道があるけど、自分が叶えたいという夢に対してあきらめないでほしいし、絶対に苦しいときがあるけど、そのときに助けてくれる人が近くにいるから。いまこうやって友達が集まっているけど、もしかしたらその苦しいときに、隣にいる人が助けてくれるかもしれない。学校の友達ってかけがえのない財産だし、将来、大きくなるにつれて、ちょっとずつ会えなくなるとか、離れ離れになったりするんだけど、そのなかでも「あのころ、こうだったよね」といった話で盛り上がることもいっぱいあるし、この横のつながりというのを大事にして、いろんな夢に向かって頑張ってほしい。

僕も、何回も乗り越えてきて、いろんな人に助けられてきた。友達とか、親とか、周りのいろんな人に助けてもらって、やめなかったから、いまプロサッカー選手になれた。でも、自分ひとりの力で夢ってつかめるものではない。運もあるし、いろんな人の助けも借りながらだけど、自分ひとりでは全部はできないから。こんなにみんなちゃんとした夢を持っているんだから絶対大丈夫だろうし、この夢に対して、毎日毎日、努力だったり、勉強することだったり、当たり前のことを当たり前にしていけば、近道はないのかもしれないけど、きっとその夢に向かって一歩ずつ、一歩ずつ近づいていけると思います。

僕はいろんな挫折を味わってプロになれたけど、みんなもそういうことがあるかもしれないけど、ちゃんとした目標、夢を持っているんだったら絶対大丈夫だから、一歩一歩、その夢に向かって頑張ってください。

(文・写真=佐藤円)

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