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【ランダムフォーカス】見える結果を〜田代真一選手


4月17日に行われた第8節札幌戦は、アルセウ・宇佐美両選手が出場停止という事情もあり、先発メンバーにフレッシュな顔ぶれが並びました。今季初出場、つまり山形デビューとなった田代真一選手もその一人。4バックのセンターバックとして渡辺選手とコンビを組み、落ち着いた守備を見せてくれました。ここまでなかなか出場機会がなく、ジリジリした気持ちもあったと思いますが、一つの手応えをつかめたのではないでしょうか。

ただし本人は、「まだ一試合出ただけ。もっともっとやっていかないといけないし、チームとしても個人としても見える結果が欲しい。勝つこと、(失点を)ゼロに抑えることは本当に大事にしたいと思います」と、厳しい表情は崩さないままでした。

それでも、日頃からサブ組に目を配っている高橋健二コーチは「もちろんまだ課題もありますけど、しっかりやってくれたと思います」と札幌戦のプレーを評価していました。そして田代選手の持ち味についてこう解説してくれました。

「やっぱり自分でボールを握れるところじゃないですか? 落ち着いてボールを握れて、ゲーム状況をしっかり感じて、『今はこうした方がいいな』と自分で判断できる。だから後ろがバタバタしない。マサ(田代選手)がピタッとボールを止めて顔を上げてくれるだけで、みんなが整える時間ができる。広大もサイドバックもボランチもみんな、動ける準備ができる」

今季はまだ無失点ゲームのないモンテディオ。ここからの巻き返しに守備の安定は欠かせません。「いい競争をしながら、チームを勝たせることのできる選手、チームのために戦える選手になりたいと思います」という田代選手の言葉どおり、ずっと試合に出ている選手を、田代選手のように新たにチャンスを得た選手がどんどん突き上げることによって、チームはきっといい方向に進んで行くはずです。

文:頼野亜唯子

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