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【山形vs山形大医学部】プレビュー:まずは勝つことが大事。その中で「勝ち方」も求められる山形県代表との初対戦!

今季加入した高木利弥は、天皇杯本大会への出場が初めてとなる。カテゴリーが大きく違う相手と戦う難しさとも向き合うことになるが、「天皇杯はそういう大会。僕らも受け身にならずに、自分たちがやっているサッカーを出せれば勝利につながっていくと思うので、そういった気持ちを忘れずにやっていきたいと思います」と気持ちを引き締める。
「リーグ戦がどうこうというより、自分が出る試合は失点ゼロで終わりたいなと思います」と話すのは、昨年6月以来の公式戦出場となる兼田亜季重。絶対的な守護神・山岸が加入後すべての公式戦でゴールマウスを守ってきた中、常に出場への準備を続けてきた。「チームとしても失点が続いているので、90分無失点で終えるということがいまのチームにはプラスになると思う。そこは全うしたいと思います」との思いで試合に臨む。

●勝敗のポイント1: 絶対に、受けない

個の能力で勝り、チームの総合力で相手を圧倒しているチームが時に敗れることがあるのは、そのポテンシャルを十分に発揮できないためだ。相手とのカテゴリーが大きく異なるこの試合でも、ともすれば相手に合わせたり、受けて立ってしまうことで、相対的に戦力差が近づいてしまうことが予想される。確かに難しい試合になるかもしれないが、これを「難しい」という警戒心が自己暗示となり、事態をより難しくすることもある。「自分たちがしたいサッカーというのを表現できれば必ず勝てると思います」(高崎寛之)というシンプルなところに立ち返り、持っているものをダイレクトに表現したい。

●勝敗のポイント2: 長いボールで巧みに揺さぶる

山形医大医学部の勢いに乗った攻撃は迫力があるが、守備ではロングボールで背後を取られるとバタついたり、ファーサイドへの長いクロスでポジションの修正やマークの把握が効かないなど脆さがある。こうした長めのボールを使うことは有効になりそうだ。ダイナミックな動きとともに、相手の守備を翻弄したい。

●勝敗のポイント3:押し込むケースではリスク管理を

展開として、モンテディオがボールを保持する時間が長くなることが予想されるが、相手陣内に押し込んだ際に、気をつけたいのはやはりカウンター。守備への切り換えが早く、ファーストディフェンダーがしっかり決まっていれば時間を作れるが、そこでハマらなければ一気にゴール前までボールを運ばれることになり兼ねない。守備の枚数やポジションを確認し合い、守備で慌てる場面を極力少なくしたい。

(文=佐藤 円)

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