好調の名古屋をホームで撃破 吹っ切れた様子の伊藤敦樹も良い表情に
(Report by 河合貴子)
浦和の流動性が見え始める
前節のガンバ大阪戦では、たった1回のチャンスを決められてしまい今シーズン初の2連敗を喫しただけに、ホームの埼玉スタジアムでの3連敗は絶対に阻止したいところであった。相手は開幕から3連敗したものの、その後は長谷川監督の下でしっかりと立て直しを図り、6戦(5勝1分け)負けなしの好調名古屋グランパスだ。
名古屋は、YBCルヴァンカップで4月17日に大宮アルディージャと対戦していたために、リーグのセレッソ大阪戦から中6日と準備万端で浦和へと乗り込んできた。24日にアウェイでガイナーレ鳥取戦に臨み、中3日で名古屋戦に挑む浦和にとっては、コンディション的にも不利な状況であった。しかも、真夏日だ。いくらホームと言えども、ハンデがある。
試合開始から、攻守においてアグレッシブに仕掛けてきたのは名古屋であった。マンツーマン気味のタイトな守備で浦和の攻撃の芽を摘み、テンポよくボールを回しながらピッチの幅を使って浦和に揺さぶりをかけサイドからクロスを入れてきた。
最初に決定機を作り出したのは名古屋だ。9分、ペナルティーエリア手前でクリアーボールを拾った稲垣選手が素早く倍井選手へと預けると、倍井選手は浦和のプレスのわずかな隙間を突いてコントロールシュートを放ってきたのだ。
20分には、またもやクロスのクリアーボールを拾われ和泉選手がボレーシュートを放つも、西川周作選手が左手1本で弾きゴールを死守した。
堪える時間が続く中、左インサイドハーフの中島翔哉選手がアンカーのポジションに下りてきたり、浦和はマークを外すようにオフザボールの動きでポジションチェンジしながら名古屋のバランスを崩すと浦和に好機がやってきた。
24分、浦和の激しい前線からプレスに稲垣選手のキックミスを誘い、素早くルーズをボールを拾った安居海渡選手がゴールへと流し込み、あっさりと浦和が先制点を奪った。
主導権を握った浦和は、西川選手からチアゴ・サンタナ選手へのロングフィードも光り、小気味の良いテンポで攻撃を仕掛けていった。
40分には、渡邊凌麿選手からロングボールをサンタナ選手がしっかりと競り勝ち、走りこんだグスタフソン選手のシュートはランゲラック選手に阻まれるも、こぼれ球を素早く拾ったグスタフソン選手のクロスにフリーで合わせた伊藤敦樹選手のヘディングシュートは決めることはできなかったが、試合の立ち上がりとは裏腹に自分たちのリズムを掴んで1‐0で前半を折り返した。
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