浦レポ by 浦和フットボール通信

グループの行方を決定づける一戦 上にいくのは韓国勢に勝った時【轡田哲朗レッズプレビュー/ACL浦項戦】

(Report by 轡田哲朗)

決勝進出の4大会とそれ以外では韓国勢との戦績が大きく違う

浦和レッズは10月24日にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の3試合目で浦項スティーラーズ(韓国)とホームで戦う。浦和は1勝1分、浦項は2勝でここまできた。浦和が開幕戦で戦った武漢三鎮(中国)がそんなに悪いチームとは思わないが、基本的には浦和と浦項が首位突破を争う構図は予想された通り。この3試合目と4試合目のホーム&アウェーの連戦で優位に立つことができるかは、大会で上に進めるかどうかに直結する。

浦和はACLで韓国勢に5勝6分10敗と苦しんでいる。この引き分けには、120分を終えて同点だった場合のPK戦を含み、2戦合計方式の1勝1敗からPK戦になったものは、それぞれ勝利と敗戦にカウントしている。トーナメントに入ってからの2戦合計で単純な1試合の勝った、負けたが重要でない場合も含まれるが、あまりいい対戦成績でないのは事実だろう。特に厳しい成績だったのが2013年、15年、16年の大会で、8試合で1勝2分5敗。その1勝も、16強でFCソウルと当たった2戦合計方式の中での1勝でPK戦の末に敗退した時のものだから、韓国勢に勝てなかったことがそのまま早期敗退につながった。逆に言えば、決勝まで進出した4大会だけでの成績をピックアップすれば4勝4分5敗と互角に近い成績で、引き分けの中には2回のPK勝ちもある。

サッカー的な歴史の因縁、政治的な色々を頭に置くかどうかは個々の自由で良いと思うが、ACLの東地区を勝ち抜いていくうえで韓国勢を上回ることができるかがポイントになるのは実績が示している。特に前回大会は、新型コロナウイルスと政府方針の関連で中国勢がボーナスステージのようなチーム編成で参戦していたため大邱FCに1分1敗ながら突破できたが、まともなメンバーを組んできた今大会からはまた状況も変わるだろう。

そんな重要な一戦だが、マチェイ・スコルジャ監督が前日会見で「今、非常に厳しい日程の中で戦っている。今季のターゲットがまだ3つ残っている。ここはしっかりマネージメントしないといけない。明日の試合を柏レイソル戦と全く同じ11人で戦うことはない。選手たちの疲労度も分析しているし、そのようなデータを使ってメンバーを選んでいる」と話したように、28日には鹿島アントラーズとのリーグ戦、11月4日にはルヴァン杯の決勝戦も控えることから、少しメンバーを入れ替えるのは確実だろう。

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