浦レポ by 浦和フットボール通信

ACL本大会出場を決めるも、選手たちの様子から蒸し風呂のような暑さで過酷な中での試合だったことを感じさせた【試合取材後記 今日のミックスゾーンから】

試合後に選手たちが取材対応をするミックスゾーンでの選手たちの様子をたかねえがお伝えします。(Report by 河合貴子)

プレーオフに勝利してACLグループステージ進出が決定

浦和が、6年ぶりに3度目のアジア王者に輝いたのは5月6日のことであった。あれから約3カ月半、ACL連覇に向けた挑戦が始まった。前回の大会王者としてプレオフから参戦することになった浦和は、「マジックスタジアム」とマチェイ・スコルジャ監督が称した埼玉スタジアムに香港プレミアリーグの理文を迎え撃った。

試合の立ち上がりが全てであった。理文は5ー4ー1とブロックを退くものの距離感が悪く、大久保智明選手がインターセプトすると右サイドへと流れていた中島翔也選手へ展開し、タイミングを見計らってペナルティーエリア内へと走り込み中島選手からのスルーパスを受けてマイナスのクロスを入れた。そのクロスをファーサイドで合わせたのは、斜めに走りこんできた小泉佳穂選手であった。開始わずか3分の先制点であった。

さらにその3分後、中島選手がドリブルで持ち上がり相手DFを引き付けてから、オーバーラップしてきた酒井宏樹選手へ絶妙なタイミングでパスを送り、酒井選手のクロスをファーサイドでDFと競りながら興梠慎三選手のヘディングシュートが2ー0とし、本当に幸先の良い試合の入りであった。

浦和は、3点目を狙いに攻勢を仕掛けるが、これがなかなか決まらない。逆に理文のジル・マルティンス選手やエベルトン・カマルゴ選手のスキルの高さに脅かされてしまった。やはり破壊力の1発は怖い。だが、西川周作選手のスーパーセーブや岩波拓也選手とマリウス・ホイブラーテン選手のセンターバックコンビも安定し前半を2ー0で折り返した。

そして後半は、興梠選手と伊藤敦樹選手に替わりブライアン・リンセン選手と柴戸海選手を投入。主導権を握るも3点目は遠かった。ビハインドを負った理文は、リフレッシュな選手を投入し4ー2ー3ー1へとシステム変更をしてきた。

浦和も関根貴大選手、明本考浩選手、アレックス・シャルク選手を投入し攻撃を活性化していく中で、リンセン選手が決定機を迎えるが決めきれず、このまま試合終了かと思われた90+3分に酒井選手のパスに抜け出したリンセン選手のクロスに関根選手がしっかりと合わせたボレーシュートが決まりダメ押しの3点目。3ー0で理文を下し完封勝利でACL本戦出場を決めた。

本戦に進めることは本当に嬉しい限りだが、中2日と厳しい湘南戦を考えると前半で試合を決定づけ、もっと早い段階でシャルク選手を投入したり、酒井選手を休ませることもできたはずだと思うと手放しには喜べなかった。とにかく3点目が、遅すぎた。浦和の攻撃力アップの可能性は見えたと頭を切り替えてミックスゾーンへと向かった。

英語でパラモ監督の会見が始まった。私のヒヤリングでは、何となくわかる程度だ。質疑ももちろん英語で行われる。パラモ監督は「浦和のクオリティーをリスペクトし過ぎた」と悔しそうに話していた。

(残り 1083文字/全文: 2330文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ