浦レポ by 浦和フットボール通信

選手たちも勝てなかった悔しさと負けなかった安堵が複雑に絡み合った表情 OBの岡野雅行さんからは5万人が集まった試合での内容に愛ある苦言も【試合取材後記 今日のミックスゾーンから】

試合後に選手たちが取材対応をするミックスゾーンでの選手たちの様子をたかねえがお伝えします。(Report by 河合貴子)

5万人近くが集まった埼スタでスコアレスドローに終わる

開幕戦でチームの完成度の違いを見せつけられたFC東京戦のリベンジの時がやってきたはずであった。アウェイ・味の素スタジアムで0-2と完敗を喫しただけに、ホームの埼玉スタジアムではしっかりと成長した証をピッチに刻み完封勝利を飾りたかった。

興梠慎三選手がJリーグ史上FWとして初の500試合出場達成を勝利という形で祝したかった。さらに、4年ぶりに開催された『GoGoReds !デー』で、小・中・高校生のチケットが550円ということもあり、多く駆け付けた多くの子供たちを前に、元気や勇気、夢を届けてあげたかった。

なのに・・・。互いに決定機を生かしきれず、レフェリーのジャッジなどフラストレーションが溜まるスコアレスドローで終わってしまった。梅雨明けが待ち遠しいナイトゲームとはいえ、ピッチを爽やかに駆け抜ける風もなく湿度80%で無風の曇り空の下で選手たちがよく闘っていた。それだけだ。

引き分けの上に、酒井宏樹選手という貴重な戦力を失ってしまった。西川周作選手のゴールキックをエンリケ選手と競り合った酒井選手が着地の際に左肘を脱臼し、荻原拓也選手と負傷交代を余儀なくされてしまうアクシデントに見舞われてしまったのだ。

ボールに対して酒井選手は、先にジャンプをし、ヘディングをしていたところを後方から遅れてエンリケ選手がジャンプをしてきた。これでは、酒井選手はバランスを崩してしまう。怪我をさせるつもりはなくても、危険なプレーである。浦和は、開始早々にゲームプランを変えなくてはならなくてしまった。FC東京戦後に控える天皇杯・山形戦、リーグC大阪戦の連戦が心配になってしまった。

リーグ戦10試合連続無敗(5勝5分け)であるが、上位対決となった名古屋対横浜FM戦も2-2の痛み分けだったことを鑑みると、勝ち点3ポイントがどうしてほしい試合であった。

足取り重く記者席からミックスゾーンへと向かうと、ミックスゾーンでは森保日本代表監督の囲み取材が行われた。慌てて囲みの集団に加わった。森保監督が、500試合を達成した興梠選手のことを「日本人が世界で戦うために必要なプレーを見せてくれている。点も取れるけど、 柔軟に起点になったり守備のところでも貢献する」と大絶賛してくれたことが、自分のことにようにうれしくなってしまった。

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