スコルジャ監督の初陣は黒星スタート 小泉佳穂が感じた個人、チームとしての課題とは【河合貴子 試合のポイント/J第1節 FC東京戦】
(Report by 河合貴子)
トップ下は攻守において勝敗を分ける頭脳
多くの課題が露出したスコルジャ監督の初陣であった。2023シーズンの開幕を味の素スタジアムに乗り込んだ浦和は、FC東京を相手にシュートはわずかに3本だけと苦戦をしいられて0-2で敗戦を喫してしまった。スコルジャ監督は「前半と後半では全く違う試合になってしまった」と怪訝そうな顔をして試合を振り返っていた。
確かに前半は、試合開始から浦和は前線から激しくプレスを掛けて攻守において躍動したシーンは見られた。FC東京の4-1-2-3のアンカーのポジションである東選手の脇のスペースをうまく生かすことができた。だが、決定機を作ることができたかといえばシュート数からも分かるように皆無と言っても良いだろう。
前半の4分に東選手がイエローカードの判定を受け、イエローカード2枚目退場になってもおかしくないシーンもあったため、FC東京は後半開始から東選手に替えて安部選手を投入し、小泉慶選手と松木選手のダブルボランチにして4-2-1-3とシステム変更してきた。すると浦和は、全くはめ込む守備も機能しなくなってしまった。
FC東京にテンポ良くボールをつなぎリズムを作られ主導権を握られてしまった。そして、66分に浦和の右サイドを崩され、マイナスのクロスを小泉慶選手がチョコンと当ててオーバラップしてきた中村選手へと展開しようとしたボールが、ゴール前の守備に戻ってきた小泉佳穂選手に当たりオウンゴールで先制されてしまった。この先制点が、浦和にとって本当に痛かった。FC東京に主導権を握られる中、流れを変えるために興梠慎三選手と関根貴大選手を準備していた矢先のことであった。オウンゴールになってしまった小泉選手を責める気持ちはさらさらない。ボールの失い方、失ってからのプレスなどチーム全体の問題だ。
(残り 1479文字/全文: 2249文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ