浦レポ by 浦和フットボール通信

伊藤敦樹の勝利を手繰り寄せたミドルシュートに浦和復調の兆しが見えた理由【河合貴子 試合のポイント/J21節FC東京戦】

(Report by 河合貴子)

東京に3発完封で完勝!

ようやく浦和の復調の兆しが見えた試合であった。4月10日にアウェイで対戦したときは、決めきる力が足りずにスコアレスドローであったFC東京をホームに迎え、しっかりと3-0で完封勝利を飾り、西川周作選手のJリーグ通算無失点最多記録となる170試合に花を添えることになった。インターナショナル・マッチウィークの中断明け天皇杯は3回戦で敗退したが、リーグ戦は3勝2分けと5試合連続無敗となった。

試合開始から攻守において主導権を握ったのは浦和であった。攻守の切り替えも素早く、FC東京の武器であるカウンターを封じ込め、厚みのある攻撃を仕掛けていった。31分、前線からはめ込む守備でパスコースを切り、相手がバックパスをしたところを狙っていた松尾佑介選手が見事にインターセプトしドリブルでゴールライン際までDFを引き付けて切れ込みマイナスのクロスを入れると、逆サイドから走り込んできたダヴィド・モーベルグ選手がフリーでゴールへと流し込み浦和が先制。しかし、追加点が奪えず前半を1-0で折り返した。前半、浦和が放ったシュート8本に対し、FC東京はたったの1本。しかも、ゴールまで約35mの距離のある直接FKを松木選手が思い切り良く左足を振り抜き狙ったボールは左ポスト直撃した。この1本だけだ。鋭い弾道の直接FKが決まっていたら・・・。前半にもっとゴールが決まっていてもおかしくない展開に、決定力不足の課題が脳裏を過ぎる。

とにかく後半の早い時間帯に追加点が欲しかった。「あの2点目が、勝利を手繰り寄せるゴールになったと思っている」とリカルド・ロドリゲス監督が、試合後の記者会見で安堵の表情を浮かべたゴールが決まったのは、後半立ち上がりの50分のことであった。

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