浦レポ by 浦和フットボール通信

レッズレディースが優勝シーズンに相応しい非の打ち所がない試合で最終戦を制す【WEリーグ第22節 EL埼玉戦】

(Report by 河合貴子)

シーズン最終戦を完勝で締めくくる

WEリーグ初制覇を前節のホーム最終節の大宮アルディージャVENTS戦で成し遂げた三菱重工浦和レッズレディースは、熊谷スポーツ文化公園陸上競技で女王として今シーズンのラストゲームとなったちふれASエルフェン埼玉戦に挑んだ。

今シーズンは、4-2-3-1システムのメンバー構成を固定してやってきたが、楠瀬監督は「ピッチ内での意識の高さ、切り替えの早さ、テンポなど、いい状態のチームの雰囲気を多くの選手に感じてほしい」と長嶋玲奈選手をセンターバック、佐々木繭選手を左サイドバックで先発させて、さらに怪我から復帰したばかりの池田咲紀子選手を今シーズン初先発で起用したり、高橋はな選手がベンチ入りするなど多少メンバーを入れ替えた。また、安藤梢選手を左ウィングで起用したり、栗島朱里選手と柴田華絵選手のダブルボランチとメンバー構成が変わったとしても、今まで培ってきた揺らぎないものがあった。

チームの台所事情で今シーズンはセンターバックにコンバートされていた安藤選手は、4月2日の新潟戦以来久しぶりの前線起用だったのにも関わらず「守備もしっかり前の選手と連動してやれていた。ボールを奪ってからも攻撃も距離感もよく連動してやれていた。長年、優衣香(菅澤選手)や光(猶本選手)とかとやっているので、す~とできた」と笑顔を見せた。EL埼玉を全く寄せ付けず「これが、今シーズンの女王だ!」と威厳を見せつけ5-0の完封勝利を飾り、17勝1分け2敗、得失点差33得点で今シーズンを締めくくった。

立ち上がりこそは4-3-3システムで両サイドバックが高いポジションを取り前線からアグレッシブにプレスをかけたEL埼玉が主導権を握ったように見えたが、それは長く続くことはなかった。5分、清家貴子選手のシュートのこぼれ球を冷静に安藤選手がゴールへと流し込み浦和が先制すると、もう浦和の勢いは止まらない。前半は、EL埼玉のシュートをたった1本に抑え、浦和が攻守において主導権を握りゲームコントロールをしていった。

21分には、相手のクリアーボールをペナルティーアーク付近で回収した柴田選手が素早く安藤選手へと預け、ダイレクトで上げた安藤選手のクロスに菅澤選手がDFと競り合いながらもしっかりと合わせたヘディングシュートが決まり2-0と突き放した。すると、安達監督は「守備のところで、浦和さんの強度に対してどう対応するかを明確にして、攻撃につなげるプラン」とアンカーの瀬野選手を下げて5バックへと変更し、ゴール前を固めてきた。

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