浦レポ by 浦和フットボール通信

投資の色が濃かった起用 ACL決勝後に解決したいもの【轡田哲朗レッズレビュー/ルヴァン杯湘南戦】

(Report by 轡田哲朗)

残り2連勝して勝ち点10にするのが絶対条件になった

浦和レッズは4月19日にルヴァン杯の第4戦で湘南ベルマーレと対戦し、1-1で引き分けた。これでこの大会は開幕から4連続引き分けで、湘南との直接対決が終わった時点で勝ち点が下回っているので、自力での首位突破は1回消えた。湘南が川崎フロンターレか清水エスパルスに敗れることを期待するにせよ、2位での突破を考えるにせよ、残り2試合を勝利して勝ち点10にすることがすべての前提だろう。その意味で、痛い引き分けだったと言えた。

マチェイ・スコルジャ監督は水曜日のゲームでここまでやってきたターンオーバーを実施して、今回は11人全員の入れ替えに踏み切った。特にホセ・カンテは23日のリーグ戦が出場停止になることが確定的なので、プレー時間を長く取るのは自然なもの。また、左サイドにはユース所属で二種登録の早川隼平を起用した。ゴールももちろん素晴らしい結果だが、サイドアタッカーは最も若手を起用しやすいポジションなので、トレーニングで見せるクオリティー次第では5月以降にリーグ戦でのベンチ入りなんかも見えてくるかもしれない。

湘南は3-5-2で、これまでだと3月31日に対戦した柏レイソルと配置では共通点があった。また、特に最終ラインが迎撃型で前に押し出してくるので、その背後を狙うのは1つのパターンになったが、それは手前でのつなぎがあってこそというのも見えた試合になったと言えそうだ。

手前に引き出しつつ、背後に飛ばすのが意図した形に

マチェイさんは会見で「非常に悪い形でスタートしてしまった。早い時間帯に失点し、その後もゲームのリズムをつくることができなかった。全体でナーバスになっていたと思うし、カンテや早川のように初めて先発する選手もいて、ピッチ上の共通言語がなかったような状態で始まってしまった」と話したが、前半3分に1点を渡してしまったのは最後まで響いた。とはいえ、少しずつ事前の準備や狙いはピッチに表れるようになって、その辺りはプレーメーカーとしてピッチ上に存在した平野佑一が中心になった。

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