浦レポ by 浦和フットボール通信

3シーズンぶりのアジア チームが力強さを得られるかが注目【轡田哲朗レッズプレビュー/ACLライオンシティ・セーラーズ】

(Report by 轡田哲朗)

首位通過の必要性が高まった大会、最大のライバルは大邱か

浦和レッズは15日に東地区の試合が開幕するAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の戦いに、2019年以来3シーズンぶりに出場する。昨季に天皇杯を獲得したことで日本の第2代表として参加することが決まった。今季は06年以来のリーグ優勝を最大目標としているにしても、浦和というクラブの歴史を見てもACLは非常に重要な大会だ。

今大会は新型コロナウイルスの影響を受け、2020年からイレギュラーな大会方式で行われている。その最たるものがセントラル方式(集中開催)であって、ホーム&アウェーで雌雄を決していく長丁場というよりも、「10試合で決まるタイトル」(リカルド・ロドリゲス監督)という言葉からも短期決戦のニュアンスが強まった。その第一関門となるグループステージは、タイを舞台に16日間で6試合という過酷なもの。チーム状態が落ち込んだら修正する間もなく大会は終わってしまうだろう。スタートダッシュからそのまま押し切っていけるかどうかで、この大会の成績は大きく左右されそうだ。

グループ全体を見渡す限り、大邱FC(韓国)が最大のライバルと考えるのが自然になるだろう。山東泰山は中国リーグの王者ではあるものの、中国がゼロコロナ政策を掲げているために国外の大会に出場すると、その後が難しいことになる。彼らのスポンサーも国内リーグ戦でベストメンバーを組めないことを嫌うので、昨季同様にリザーブリーグレベルの若手で臨むことが見込まれる。そうした読みづらい相手、あるいは最大のライバルと初戦で対戦しないのは幸運と言えるかもしれない。浦和は自分たちの試合を大切にするのとは別の軸で大邱と山東の試合を観察しつつ、次戦以降に生かしていくことができるだろう。

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