浦レポ by 浦和フットボール通信

サッカーは計算できないことも多いが勝ち点は数学、ターゲットになる相手との対戦【轡田哲朗レッズプレビュー/鳥栖戦】

(Report by 轡田哲朗)

勝って3ポイント差か、負けて9ポイント差かの違いは大きすぎる

浦和レッズは14日にサガン鳥栖とのリーグ第24節の試合を戦う。前節の北海道コンサドーレ札幌戦に関しては、内容も結果も伴わなかった。しかし、そこから中4日でどれだけの“リバウンド”をチームが見せられるのかがとても大事になる試合だ。

13日にリカルド・ロドリゲス監督の定例会見があった。浦和が来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権を獲得することを今季の目標に定めているという前提に立つなら、この鳥栖戦と18日の天皇杯、京都サンガ戦は非常に重要なゲームだ。その認識をリカさんに聞いてみたので、まずはその言葉を紹介したい。

「鳥栖戦はACLのことを考えれば、絶対に負けられない。この試合で負けてしまえば、勝ち点差が9ポイントになってしまいますし、そこで終わるわけではないですが、かなり離されてしまいます。逆に勝てば勝ち点差は3ポイントになりますので、とても大きい。

今はACLの枠を戦っているチームが6チームくらいあると思いますが、その中でもマリノスが勝ち点を積み重ねていますが、神戸や名古屋は試合を落としているという状況ですので、しっかりと順位を上げていきたい。京都との試合も決勝だと捉えて挑みたいが、チーム力が求められる。時間があまりない中で、この試合で勝利を得ることを目標にしていかなければ」

浦和は23試合を終えて勝ち点35の8位であって、1試合平均の勝ち点は約1.5だから、順位表の折り返し地点くらいの位置にいるのは自然だ。ただ、ACL出場権だけを念頭に置けば、幸運にも川崎フロンターレが独走して横浜F・マリノスも単独2位を確立しつつあるから、3位を争うことができている。実際には勝ち点41で3位の鳥栖から、1試合少ないながら勝ち点32(9ポイント差)の9位札幌までの7チームが1つの枠を争っていると言えるだろう。だからシーズン後半戦は特に、ここの枠内での直接対決の重要度が高い。そして、競争に参加しているチームが多いこと。つまり鳥栖との間に挟まっているチームが多いことは、ここで敗れて9ポイント差になっての残り14試合となると、逆転するパターンがどんどんレアケースになっていくことを意味する。

そういうわけで、試合内容や試合中に起こることは、理屈や論理だけで説明できないことも多々あって、それがパッショナブルな部分でサッカーの魅力の1つであるけれども、その結果としての勝ち点は純粋に数字として、あるいは数学的、会計的に処理されるものだ。だから、試合内容の部分や結果に至るまでの過程で魅力的なものを作り上げていくのはプロのサッカークラブとしてとても大切だが、仮にそれが伴わなくても結果の帳尻だけは合わせておかないといけない試合がある。

全てが非公開なので予想は困難、新戦力で早い段階から出るなら酒井か

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